スラング「beef」の意味
名詞「beef」の意味は「牛肉」ですが、「不満」や「文句」というスラング的な意味も持ちます。
スラングの場合は単数形で使われます。
What's the beef?
What's your beef?
→何が不満ですか?
What if I have a beef with you?
→あなたに不満があったらどうする?
What's your beef about him?
→彼にどんな不満があるんだい。
(引用:ウィズダム英和辞典 第4版)
I’ve got beef with の意味
「I’ve got beef with ~」の形で「~に文句(不満)がある」もよく使われます。
I’ve got beef with him.
→彼に文句があります。
スラングの「beef」の由来
スラングとして使われる「beef」の由来は諸説あります。
・アメリカ兵が配給された牛肉の質や量の少なさに文句を言ったから
・昔の牛肉は硬くて嚙み切りにくく、不平不満を言うことを「硬い牛肉が口に入っているよう」と比喩的な表現をしたから
・ロンドンの労働者階級(コックニー)の間で「thief(泥棒)」と韻を踏んだスラングから派生した説
ハッキリした由来や語源は謎です。
ヒップホップの beef の意味
ヒップホップやラップの世界では、名詞で「喧嘩」という意味で使われます。
また、「喧嘩をする」という動詞として使われることもあります。
ヒップホップの beef の由来
こちらは「アメリカのハンバーガーチェーン店「ウェンディーズ」のCM(1984年)が由来」と言われています。
ウェンディーズは、入っている肉の多さが売りのハンバーガー屋です。
そのCMの中で、3人のお婆さんが他のチェーン店のハンバーガーを食べようとしたら、肉が小さかったのです。
そこで、お婆さんの一人が「Where’s the beef? (肉はどこ?)」と繰り返します。
以上のように、他のハンバーガー店を揶揄したところから「beef = ディスリ」になりました。
まとめ
・「beef」には「不満」や「文句」というスラング的な意味があり、単数形で使われる
・ヒップホップやラップでは名詞「喧嘩」、動詞「喧嘩をする」の意味で使われる
他に「beef up」の形で「~を強化する」や「~を増強する」という意味で使われます。