distrust と mistrust の違い
「distrust」と「mistrust」は、どちらも「不信感」や「疑惑」という意味の名詞です。
しかし、そのニュアンスは少し異なります。
まず、「distrust」は「過去の経験や知識などから生まれる不信感」を表します。
例えば、「彼は過去に嘘をついていたから怪しい」というのは、彼が過去に嘘をついていたという経験から生まれる不信感なので「distrust」になります。
それにより、「distrust」は不信感が強めです。
一方、「mistrust」は「何か怪しい」という直感的な不信感を表します。
確固たる根拠があるわけではないため、「distrust」よりも「mistrust」の方が不信感は弱くなります。
「英辞郎 on the WEB」ではこのように載っています。
不信、疑惑◆「信用できない・信用してはいけない」という明確な判断を表すとされる。類義語のmistrustは「信用していいのか分からない」という漠然とした疑いを含意するとされる。実際の用例上では、distrustとmistrustは同義語として混用されることも多い。
そして、ここにも載っているように、明確な意味の違いを示す時以外は同じように使われることもあります。
「distrust」と「mistrust」の使い方
日本語でも「不信感を "抱く"」と言うように、英語でも「have a distrust」と「have a mistrust」の形になります。
「~対して」は「of」が使われます。
また、「信用(信頼)できない」の意味もあります。
Some have a distrust of authority.
→権力に不信感を抱いている人もいます。
I have a distrust of anything posted online.
→ネットに投稿されているものに対して不信感を抱いています。
→ネットに投稿されているものは信用していません。
They have a mistrust of the system.
→彼らはそのシステムに懐疑的です。
No wonder people have a mistrust of the normal media.
→人々が通常のメディアに対して不信感を抱くのは不思議ではありません。
動詞の「distrust」と「mistrust」
「distrust」と「mistrust」は動詞としても使われますが、意味的には同じです。
I distrust him.
→彼を信用していません。
I distrust people who advise others to do things they don't do themselves.
→自分でやらないことを他人に勧める人は信用しません。
They mistrust each other.
→彼らはお互いを信用していません。
It made me mistrust the company.
→(それのせいで)不信感を抱くようになった。
まとめ
・「distrust」は「過去の経験や知識などから生まれる不信感」のニュアンスがあり、「distrust」は不信感が強め
・「mistrust」は「何か怪しいという直感的な不信感」のニュアンスのため、「distrust」よりも「mistrust」の方が不信感は弱くなる
・「have a distrust of / have a mistrust of」の形で「~に対して不信感を抱く」や 「~を信用(信頼)しない」
・「distrust」と「mistrust」は動詞としても使われる
似たような「懐疑」や「何かがおかしい」という意味では「Something is off.」や「fishy」が使われます。