「DUO3.0」は非常に有名な英語の単語帳です。
「DUO select(デュオセレクト)」とは、その「DUO3.0」の厳選版です。
DUO3.0の1年後に発売されました。
そこで、DUO select と DUO3.0を比べながら、使い方や良い点・悪い点を見ていきます。
※今回はセレクト寄りの内容です。
DUO select と DUO3.0 の違い
【DUO3.0】
・英文560本
・見出し語 2569語(単語1572 / 熟語997語)
・派生語・関連語 2214語(単語1515 / 熟語699語)
・同意語・反意語 3083語(単語1938 / 熟語1145語)
・総掲載数 7866語(単語5025 / 熟語2841語)
【DUO select】
・英文377本
・見出し語 1615語(単語1050 / 熟語565)
・派生語・関連語 739語(単語565 / 熟語174)
・同意語・反意語 995語(単語633 / 熟語362)
・総掲載数 3349語(単語2248 / 熟語1101)
厳選版ゆえ、本家よりも掲載数は少なめです。
また、本自体も一回り小さいです(右は愛用のDUO3.0)。
<例文の内容>
例文はDUO3.0とDUOセレクトではもちろん異なります。
厳選版ゆえ、使われている単語の多くはDUO3.0で見たことのあるものばかりです。
しかし、DUO3.0では見出しに使われていない単語が、セレクトでは例文に使われていたりします。
別な使い方や、別な意味で使われている場合もあります。
そのため、既にDUO3.0で学んでいたとしても、応用編として学ぶことができます。
<例文の長さ>
DUO3.0の難しい点は、例文を全て暗記するだけでも多少の根気が必要、というのがありました。
しかし、DUOセレクトはDUO3.0よりも例文が短く、コンパクトに纏まっています。
DUO3.0は一般的な単語帳と比べ、無駄のない例文と暗記効率が売りの1つです。
セレクトは、それが更にギュッと濃縮されています。
<例文の簡潔さ>
DUO3.0は、文法を理解していないと、「この文は何故こうなるのか」と、つまづいてしまう例文もあります。
その文法の説明もほぼありません。
一方、DUOセレクトは、小難しい文法を使った例文はあまり登場しません。
仮に分からなかったとしても、一般的な英文法書で調べれば解決するようなものばかりなので、「例文を読んでも文章の構造が分からない」ということが少ないです。
<掲載の纏まりとコラム>
DUO3.0の例文で使われる単語や用法はランダム掲載です。
一方、DUOセレクトの前半部分は、「make」「take」「to不定詞とing」「文法事項」「同意語類義語」などがページ単位で纏められています(後半はDUO3.0形式)。
また、「take+名詞」「類義語」「intoを使う単語」「借りるという意味の単語のニュアンスの違い」などがコラム的に纏められています。
そのため、単語帳としてだけではなく、簡潔なまとめとして見返すことができます。
DUO select のレベル
・TOEIC600~780
・大学偏差値58~65
・英検準1
・TEIC550~620
・大学偏差値55~58
・英検2級
DUOセレクトの単語自体は、目安のレベル相応です。
しかし、1例文に必須単語が詰め込まれているので、例文の密度は高いです。
そのため、学校指定の一般的な単語帳と比べ、少しレベルが高めに感じると思います。
よって、DUOセレクト及びDUO3.0は、それらの単語帳を終わらせた後に使うのがちょうどいい単語帳です。
DUO select をおすすめしたい方
・大人になってから英語をやり直したい人
・一般的な単語帳をやり終えた後、次のステップに迷っている人
・効率的に単語を覚えたい人
・DUO3.0が難しいと感じた人
・かつてDUO3.0で挫折したことのある人
DUOセレクトは、新しい単語帳としてだけではなく、DUO3.0が難しく、レベルを1つ落としたい方にも最適です。
また、DUOセレクトとDUO3.0は難易度的にも関連性的にも、セットで使うのにちょうどいい単語帳になっています。
DUOシリーズは優秀なので、是非1度は手に取って欲しい単語帳です。
DUOの使い方
例文を読んで訳してみる
↓
分からない単語の意味を確認
↓
CDを聞き、発音やアクセント、文章の抑揚などを確認
↓
例文を見ずにCDを聞き、文章や単語の意味が取れるか確認
↓
きちんとリスニングができ、文章の意味が分かれば一段階完了
英文を隠し、日本語訳を見ながら例文を作る
↓
それを繰り返して例文を大体覚えたら、類義語などを覚えていく
このような流れで行います。
まずはセクション1つずつをサラっとやるのがおすすめです。
1度でガッツリ暗記しようとせず、何周もやるつもりでやるのが良いです。
軽めに何周して頭に刷り込んでいく方が、長期記憶しやすくなります。
最終的には、
・日本語訳を見ただけで英文が浮かぶ
・CD音声が頭の中で再生できる
という所まで持っていきます。
また、例文をある程度覚えたら、索引のAから順番に太字(例文に使われている語)を日本語訳していき、分からないものや曖昧なものもメモに書き出して、1つずつ潰していくのもおすすめです。
そして、CDがあるのとないのとではまるで効果が違うため、CDで耳から聞く学習は必須レベルです。
仮に単語の意味が思い出せなかったとしても、CD音声から記憶が蘇ることが多々あります。
DUOのデメリット
ここまでは良い点を述べてきました。
しかし、ハッキリ言うと、悪い点もあります。
まずは、出版が古めというところです。
DUO3.0は2000年。
DUOセレクトは2001年です。
中でも有名なのが、DUO3.0に出てくる「VCR units」という単語です。
今やビデオテープやVHSとか言われても、ピンと来ない世代に溢れています。
しかし、DUOシリーズが古臭いということではありません。
カセットテープからブルーレイに技術が進化しようとも、言語はそうそう変わりません。
よって、今でも現役の単語帳であることも変わりません。
脳内でDVDやブルーレイレコーダーにでも変えましょう。
デメリットの2つ目は、CD販売の仕様の違いです。
本自体はどちらも1500円でお釣りがきます。
ただ、CDの販売の仕様が異なります。
・DUO3.0は基礎用CD(約3000円)と復習用CD(約1300円)の2種
・DUOセレクトは基礎用&復習用CDセット(約3000円)の1種
DUO3.0のCDを揃えると高いです。
逆に、DUOセレクトはどちらか一方だけを買うということができません。
DUOシリーズはCDでの学習が有効なので、CDは必須です。
よって、どちらかだけ欲しい方、または両方欲しい方のどちら側から見ても、中途半端です。
しかし、これからDUOシリーズで勉強を始めようと思っている方にとっては、実は効率的です。
そのような方は、セレクトとCDを買い、その後にDUO3.0と復習用CDを買うのが安上がりです。
何故なら、セレクトでDUOの特徴や勉強の仕方を学び、DUO3.0にステップアップする頃には、基礎用CDは必要なくなっているからです。
まとめ
ここまでDUOセレクトとDUO3.0の違いや、良い点・悪い点を見てきました。
DUOシリーズは現役世代から社会人まで、幅広く使える単語帳です。
長く使うことができ、辞書的な使い方もできるため、ずっと手元に置いておきたい本の1つです。
そのため、本気で英語を勉強したい方におすすめの英単語帳です。
また、新形式の英文法書「THE DUO 英語 x 論理的思考力」というものもあります。
詳しくはこちらをご覧ください。
→英語の新文法書「THE DUO 英語x論理的思考力」の特徴と解説。従来の英文法書の違いとは