この記事では、
・ゼロから独学で英語を勉強したい方が、どうすれば効率的に学べるか
・どの順番で勉強をすれば良いのか
・どのような勉強法が最適か
という3つをメインにまとめています。
・実質ゼロから英語学習を始める方
・英語をまたやり直したい方
・英語の勉強の仕方が分からない方
・現在の勉強法が合っているのか知りたい方
内容は中学生から高校生、社会人までカバーしています。
これは私自身が英語学習してきた中で、「最初にあれをやっておけばよかったな」や「ああした方がよかったな」など、少し遠回りした経験談。
そして、自分の学習の方向性の迷走も参考にしています。
そのような遠回りをしないために、何をすれば良いのかを1つずつ順番に見ていきます。
※深掘りした内容は個別の記事リンクを貼ってあります
- 英語学習は発音記号・文法・単語から始める
- 初心者によくある間違い
- 英語の「音の学習」を進める
- 英語を始めた理由を明確化する
- 英会話のための勉強法
- リスニング能力を向上させる勉強法
- 洋画・海外ドラマのための勉強法
- 英語の小説やゲームを楽しむ
- 受験・試験のための英語学習の方向性
- 英語学習ルートまとめ
- 英語学習のモチベーションを維持する方法
- 要点まとめ
英語学習は発音記号・文法・単語から始める
英語は「発音記号・文法・単語」の3つの基礎学習から始めると無駄がありません。
何故なら、リスニング・スピーキング・リーディング・ライティングの全技能の土台だからです。
土台をしっかり作ってから学習を進めることで、効率的な学習を続けることができます。
そして私自身、文法と発音記号の勉強をやり直した経験があるからです。
単語と文法どちらを優先すべきか
よく「単語と文法はどっちからやるべきか」が話題に上がります。
結論から言うと、超初心者かどうかによって変わります。
【超初心者】
→中学英語レベルの基礎単語を学ぶ
【基礎的な単語は頭にある初心者】
→初心者向け文法書で学ぶ
理由は、超初心者の方の場合、英文法書の例文が難しいと感じるからです。
文法書は文法の本なので、単語の意味や使い方(語法)の詳しい解説はありません。
そのため、中学英語レベルの単語に不安のある方は、まずは基礎的な単語を覚えることを優先させます。
もし1冊で単語と文法を学びたいという方には、「ALL IN ONEシリーズ」という文法と単語、発音を1冊に学べる総合書がおすすめです。
・【初心者向け】瞬間英作文のおすすめ教材「Jump-Start! 英語は39日でうまくなる!」【レビュー】
英文法の効率的な勉強法についてはこちらをご覧ください。
→英文法の効率的な勉強法と短期間でマスターする方法|「英文法を終わらせる」とは何か
発音記号も並行して学ぶ
発音記号は軽視されがちですが、発音記号は学ぶメリットしかありません。
・正しい音を学ぶことでリスニングが楽になる
・カタカナ発音を矯正できる
・その後の英語学習が楽になる
・自分の発音が通じやすくなる
正しい英語の音を学ぶことで、リスニングやスピーキング能力の向上が見込まれます。
そして何より、正しく発音できない音は聞き取れないからです。
つまり、最初に発音を学ぶと「音の学習」の土台が出来上がるので、その後の学習が効率的になります。
・【初心者向け】ゼロから始める英語の発音の勉強法|発音を学ぶ理由
カタカナ発音は英語学習の天敵
発音記号を学ぶことは、カタカナ発音を捨てることでもあります。
ハッキリ言うと、カタカナ読みは英語学習の天敵です。
理由は、カタカナ発音が頭にあるとリスニングで苦労する&通じにくいからです。
カタカナを矯正するためにも、早めから英語本来の発音に慣れていく必要があります。
英語学習を進めてから矯正しようとすると、遠回りになり、とても非効率です。
単語は長期的な学習
単語は英単語帳を1冊終わらせたら終了する分野ではありません。
単語は基礎学習でありながら、長期的な学習に入ります。
ただ、英単語帳は、中学英語、高校レベル、受験、TOEICなどに分かれているため、段階的に学習が可能になっています。
単語帳を少しずつレベルアップしていくのが効率的な学習法で、1冊の単語帳を仕上げてから次に進むのがおすすめの使い方です。
しかし、単語だけでは英語はできません。
イディオム、英語特有の言い回し、ことわざなども含めると、実質無限です。
それらを効率的に学べるのが「例文・英文・会話形式の英単語帳」です。
その形式だと単語を覚えるだけではなく、文法の使われ方の参考になったり、リスニングやシャドーイングなど様々な使い方ができるため、英語力を総合的に上げることが可能となります。
初心者によくある間違い
・最初から英会話を始める
・洋画や海外ドラマで勉強を始める
・レベルの高い教材を使う
・聞き流す系、1日○○分で話せるようになる系の教材を使う
基礎がない状態で日常会話やリアルな会話を勉強し始めようとするのは、赤ちゃんに会話をさせようとするのと同じです。
そして、聞き流す系、○○日で英語習得系、1日○○分で話せるようになる系の教材は、正直危険です。
何故なら、言語習得はそんなに簡単ではないからです。
基礎から地道に学ぶことが一番の近道であり、私自身、基礎学習に逆戻りした経験からも実感しています。
英語の「音の学習」を進める
発音記号を学んだ後は、引き続き音の学習を続けます。
学習内容は以下の通りです。
・正しい単語の発音
・リンキング(音と音の繋がり)
・音の変化
・音の脱落
・英文のリズム
これらは中級者以上の学習者でも常に付きまといます。
受験や各種試験以外に、洋画や海外ドラマを見ていると、簡単な単語しかないのに聞き取れないことがよくあります。
その聞き取れない音を聞き取れるようにするのが音の学習です。
リスニングの勉強法は「リスニングの勉強法カテゴリー」にまとめています。
英語を始めた理由を明確化する
ここからは、英語学習の進め方になります。
基礎学習と同じくらい重要な要素は「意識」です。
つまり、英語を勉強して何をしたいかを明確にします。
ただ何となく始めたわけではなく、英語の勉強を始めようと思ったキッカケがあるはずです。
・受験のため
・TOEICや英検などの試験のため
・英語が話せるようになりたい
・他の国の人とコミュニケーションを取れるようになりたい
・字幕なしで映画や海外ドラマを見たい
・原書で小説を読みたい
その目標に向かって適切な勉強法で学ぶのが最短であり、効率的な学習方法になってきます。
よって、「基礎学習+学習意識の明確化」の次は、人によって勉強法が変わってきます。
発音・文法・単語の学習
↓
英語を学ぼうと思ったキッカケを明確化
↓
それに沿った勉強をする
英会話のための勉強法
英語を話せるようになるためには、インプットとアウトプットの練習が必須です。
おすすめなのが英語での独り言です。
言い換えると、学んだことをひたすら口から出す練習です。
この方法には、単語帳の例文やフレーズ集を元にするパターンと、必要性からアウトプット練習の2パターンあります。
詳しくは以下の記事をご覧ください。
日本人が英語を話せないのは当たり前?
よく、「日本人は学校で英語を勉強しているのに英語を話せるようにならない」という声があります。
それはある意味当たり前で、学校の授業は英会話の練習をしているわけではありません。
英語を話すようになるためには英語を話す練習をする必要があります。
最近では英語の授業内容も変わってきてはいますが、やはり依然として試験や受験の存在は大きいです。
リスニング能力を向上させる勉強法
リスニング学習の基本は実際の音を学ぶことです。
これは先述の「発音記号」と「音の学習」の通りです。
その後は、
・実際の音を意識しながらひたすら英語を聞く
・音を意識しながら音読をする
という2つの練習を繰り返すことにより、リスニング力が上がっていきます。
重要なのは音読(実際に口に出してみる)です。
何故なら、正しい音で音読することは、正しい音を聞く能力を上げることに繋がるからです。
洋画・海外ドラマのための勉強法
「洋画や海外ドラマを字幕なしで見れるようになりたい!」と思って英語学習を始める方も多いです(私もその一人です)。
そのために必要なことは2つです。
・リスニングの能力
・語彙力
英語教材は聞き取れても、洋画や海外ドラマがほとんど聞き取れないのは、英語学習あるあるです。
よって、実際の発音を聞き取るようにする練習と、よく使われる語彙やフレーズの勉強は必須です。
そのためには上記の「聞き取れない音を聞き取れるようにする練習」を続けるのがメインですが、実際の海外作品を使ったリアル英語の勉強も合わせて行います。
ただし、一朝一夕ではできないので、長いスパンを見据える必要があります。
具体的な学習法はこちらをご覧ください。
海外作品で英語を学ぶメリット
色々な作品を見ていると、何度も出てくる表現が分かってきます。
そのような頻出のフレーズや語彙を覚えることにより、語彙力だけではなく、会話の理解力やスピーキング能力も上がっていきます。
そして何より、日本人が苦手とする日常会話のリスニング力を付けることができます。
ただしこの学習法はレベルが高いため、求められる英語レベルも高くなります。
特定の国の英語を学びたい場合
ある程度学習が進み、特定の国の英語を学びたい場合、教材はそれに寄せた洋画・海外ドラマを使うのが効率的です。
・イギリス英語を学びたいなら、イギリス出身の俳優・女優が多く出ている作品
・アメリカ英語を学びたいなら、アメリカの作品
・オーストラリア英語を学びたいなら、主役がオーストラリア出身の作品
このように、学びたい英語の作品を選ぶことで、その国の英語を重点的に学ぶことができます。
特にこだわりが無ければ、好きな物を選んで問題ありません。
英語の小説やゲームを楽しむ
小説やゲームを読むのに必要なのは語彙力と文法です。
語彙力を増やすためには、多読が効果的です。
多読することにより、よく出てくる語彙は何度も出会うことになります。
それを覚えていけば、語彙力を増やしていくことができます。
書き言葉や小説特有の文章の書き方も同じで、同じような言い回しが出てきます。
それらを頭に入れていくことにより、少しずつ文章を読むのに必要な知識を獲得していけます。
そして、だんだんと読むスピードも上がっていきます。
この「読んで理解する」というのは、日本人が比較的得意な分野になります。
何故なら、受験勉強の長文読解に重なる部分があったり、言えないけど読めば分かるものが多い傾向にあるからです。
以上のことは、英語版のゲームをプレイしたり、英語版漫画を読んだりするのも同様です。
とにかく英語に触れることで、その能力が伸びていきます。
受験・試験のための英語学習の方向性
受験や試験のための英語学習法は、その試験に沿った学習をすることです。
・TOEICの点数を上げるにはTOEIC用の教材を使う
・受験なら過去問や出題傾向を学ぶ
・塾や専門校で学習の効率化
・面接試験があるなら面接対策
これらは当たり前のようですが、実は当たり前にできていない人がいるのも事実です。
何となく学んでいても、伸び悩むのは当然です。
どの試験を受けるのか明確にし、試験内容に沿った勉強法は何かを意識します。
何故受験生が塾に行くのかというと、それができるからです。
志望校の対策・傾向をプロに教えてもらえるので、効率的の極致であります。
独学でもできるTOEICの勉強法については、全てこちらにまとめています。
→TOEIC初心者おすすめ参考書と勉強法。最初にやるべき対策とTOEIC用教材の選び方
英語学習ルートまとめ
ここまでを簡単にまとめます。
・基礎学習(発音記号・文法・単語)から始める
↓
・平行して単語を覚えていく
↓
・正しい音の学習を進める
・英語学習の目標を明確にする
↓
・その目標に沿った勉強法をメインに学ぶ
・【パート1】は全ての英語学習者に共通する勉強法
・【パート2】は個別の学習の方向性
英語学習は全てが絡み合っている
これまで見てきたように、発音、文法、単語、語彙、リスニング、スピーキングなど、全ての勉強法がそれぞれ絡み合っています。
つまり、英語力というのは英語の総合的な力を意味します。
英語学習のモチベーションを維持する方法
英語学習において大事な要素の1つはモチベーションの維持があります。
「英語学習を始めたけど途中で止めてしまった」という方は世の中に相当いるはずです。
何より、英語学習の挫折率は8割以上と言われています。
そのため、モチベーション維持というのは大きな問題になってきます。
モチベーションを維持・上昇させるために重要なのは「成長した実感」と「未来の姿」です。
成長した実感を定期的に得る
「成長した実感」とは、今まで言えなかったことが言えたり、聞き取れなかったフレーズが聞き取れるようになったり。
そのような「勉強の成果」を実感することで、英語学習を続けるモチベーションに繋がります。
未来の姿を想像する
「未来の姿」は「英語ができるようになっている自分」です。
例えば、英会話ができるようになりたいと思って英語学習を始めたとします。
その場合は「英会話ができるようになっている自分」を想像します。
「字幕なしで洋画を見たい」なら「字幕なしで洋画を見ている姿」を想像します。
言い換えると、「英語学習を始めたキッカケを思い出す」ことです。
要点まとめ
・基礎学習(発音記号・文法・単語)から始める
・基礎学習は全ての英語学習者に共通する勉強
・カタカナを捨てるための「正しい音」の学習は必須
・なぜ英語学習を始めようと思ったのかを意識する
・目標を明確にし、それに沿った勉強をすることで効率的になる
・英語学習は全てが絡み合っている
・英語ができるとは英語の総合力が高いこと
・モチベーションの維持には達成感と未来の姿が大事
勉強法とおすすめ教材カテゴリー一覧はこちらをご覧ください。