go about の意味
「go about」は、主に「~に取り組む」「(普段の仕事など)をこなす」「~が広まる」という意味で使われます。
・~に取り組む / 取り掛かる
→仕事や課題などに取り組んだり始めたりする
・~をこなす
→日常的な行動や仕事などを行う
・~が広まる
→噂や病気などが広まる
次は例文を交えながら1つずつ見ていきます。
~に取り組む
「go about」の後ろには名詞だけではなく、「go about +動詞のing」の形で「~することに取り組む」とすることもできます。
I’m not sure how to go about solving this problem.
この問題をどう解決すればいいのか分からない。
この問題を解決するにはどう取り組めばいいのか分からない。
How are you going to go about doing that?
それにどのように取り組むつもりですか?
それをどうやってやるつもりですか?
I finally went about organizing my book collection.
やっと本のコレクションの整理に取り掛かった。
I don't even know how I would go about it.
それにどう取り組めばいいのかすら分からない。
The way they went about it was rude.
彼らのやり方は失礼だった。
「go about +ing」は「~して回る」の意味にもなる
You shouldn’t go about telling everyone bad things about him.
彼の悪口を言いふらさない方がいいよ。
この文は「go about telling = 言って回る」の意味になります。
「彼の悪口をみんなに言うことに取り組まない方がいいよ」よりも、「彼の悪口をみんなに言って回らない方がいいよ」の方が自然なので、文脈があればどちらの意味かは予想ができます。
~をこなす
この意味でよく使われるのが「go about one's lives」や「go about one's daily routines」です。
これらは「普段の生活を送る」や「普段のルーティーンをこなす」という意味になります。
Despite the storm, people went about their daily routines.
嵐にも関わらず、人々は普段のルーティーン(日課)をこなしていた。
I don't know how people go about their lives.
人々がどのように生活をしているのか分かりません。
go about one's business の意味
「go about one's business」の意味は「~を続ける」や「普段通りのことをやる」です。
この「business」は、いわゆる「ビジネス」だけではなく、普段の行動や用事、自分のやるべきことなども含まれます。
He went about his business like nothing had happened.
彼は何事もなかったかのように仕事を続けた。
Even after the accident, he was going about his business as usual.
その事故の後でも、彼はいつも通り商売を続けていた。
(引用:ウィズダム英和辞典 第4版)
The street was full of ordinary people going about their business.
通りは日常生活を送る普通の人たちでいっぱいだった。
(引用:ロングマン現代英英辞典)
~が広まる
この意味では「(主語)go about」の形で「(主語が)広まっている」、または「There is 構文」が使われるパターンがよく見られます。
The flu went about quickly
インフルエンザは急速に広まった。
There’s a rumor going about that the company will close down.
その会社が潰れる(廃業する)という噂が広まっています。
イギリス英語の「go about」の意味
イギリス英語では、「(船が)反対方向に針路を変える」という意味でも使われます。
ロングマン現代英英辞典にはこのように載っています。
British English
if a ship goes about, it turns to go in the opposite direction
(引用:ロングマン現代英英辞典)
ただし、この使い方は非常に限定的です。
何故この意味になる?
まず、go には「(行為などを)始める」という意味があります。
その代表が「go on」です。
My radio is set to go on at 6 a.m.
私のラジオは朝6時に電源が入るようにセットしてある。
(引用:ウィズダム英和辞典 第4版)
「go on at 6 a.m. = 6時に始動する」で、動き始めるというニュアンスがあります。
そして、go は自動詞なので、「~を」と続けるために前置詞「about」が必要となるのですが、about が使われるのには理由があります。
about の意味
about は句動詞として使われると、様々な意味を持ちます。
「go about」は「活動(を開始)して」や「発生して」の意味の about から来ています。
そこから、「仕事や活動などを開始する = ~に取り組む / ~をこなす」や「噂などが発生する」というイメージになります。
他には、「come about(起こる / 生じる)」や「bring about(~を引き起こす)」も同じ about の使い方です。
先述の「(船が)反対方向に針路を変える」は、「反対方向に」という意味の about から来ています。
「turn about」になると「方向転換する」や「向きを変える」となります。
about = あちこち
他には「あちこち」の意味があります。
例えば、「run about(走り回る)」は「あちこち走る = 走り回る」のニュアンスがあります。
「get about(歩き回る / 動き回る)」も同じです。
基本的に「about = ~について / 関して」ですが、以上のように句動詞として使われると意味が広がります。
まとめ
・「go about +名詞 or ing」
→~に取り組む / 取り掛かる
・「go about +ing」は「~して回る」の意味にもなる
・go about their lives / go about their daily routines
→「普段の生活を送る」や「普段のルーティーンをこなす」
・go about one's business
→「~を続ける」や「普段通りのことをやる」
・噂や病気などが広まるという意味で使われる
・「(主語)be going about((主語が)広まっている)」や「There is 構文」が使われることが多い
・イギリス英語では「(船が)反対方向に針路を変える」の意味でも使われるが非常に限定的