「マニア」や「マニアック」という言葉は日本語でも浸透ています。
しかし、英語の「mania」と「maniac」は日本語の意味とは少し異なるので注意が必要な単語です。
その意味と発音の違いを1つずつ見ていきます。
mania の意味
日本で使われている「マニア」は和製英語です。
正確に言うと、英語とは違う意味です。
英語の「mania」は「(特定のものが)たくさんある状態や状況」を表す名詞として使われます。
例えば、東京ディズニーシーに「トイ・ストーリー・マニア」というアトラクションがあります。
これは「トイ・ストーリーオタク」ではなく、「トイ・ストーリー関連のものが至る所にある状況や場所」を指しています。
他にも、「train mania」は電車オタクのことではなく、「電車や電車のグッズなどが沢山ある状況や場所」という意味になります。
また、「Railway Mania」という言葉があります。
Wikipedia の鉄道狂時代のページにはこうあります。
英語ではRailway Maniaと頭文字を大文字にして表記され、日本語では「鉄道狂時代」と訳したり、そのままカナで「レールウェイ・マニア」と呼んだりする。
日本語で鉄道マニアというと鉄道ファンのことを指すが、Railway Maniaという言葉はそれとは全く関係がなく、鉄道を趣味の対象としてではなく、投資(投機)の対象として熱中することを指している。
英語で鉄道ファンのことはrailfanやrailway enthusiastなどと呼ぶ。
(Wikipedia - 鉄道狂時代 より)
以上のことから、英語の「mania」は人に対して使いません。
mania の語源
mania の語源は「狂気」を意味するギリシャ語にあります。
これは後述する「maniac」の意味とも関連してきます。
mania の発音
「mania」の発音記号
【méɪniə】
カタカナにすると、「メイニア」になります。
maniac の意味
「maniac」は人に対して使われます。
しかし、英語の maniac には、「狂人」や「ヤバいやつ」、それに関連する「犯罪者」のような、ネガティブなイメージがあります。
そうなる理由は、先述の mania の語源の狂気とも関連してきます。
よって、maniac は使い方には注意が必要な単語です。
更に、「○○マニア」としてこの maniac が使われることはほぼありません。
ドラマ『アウターバンクス』の例文
…he's a maniac.
凶暴だ
ここでは「彼は凶暴である」と訳されています。
「sighs」は「ため息」という意味の名詞です。
maniac の発音
「maniac」の発音記号
【méɪni`æk】
カタカナにすると、「メイニアク」になります。
英語で「オタク」「マニア」は何と言う?
では、「○○オタク」や「○○マニア」は英語では何というのでしょうか。
日本語のオタクやマニアに近い言葉として、「geek(ギーク)」や「nerd(ナード)」が使われます。
I'm a train geek.
→私は電車オタクです。
He's a train nerd.
→彼は電車オタクです。
もしくは、「fan(ファン)」を使うこともできます。
She's a big fan of trains.
→彼女は電車の大ファンです。
ただし、日本語のオタクやマニアと同様に、geek や nerd も必ずしもポジティブな意味とは限りません。
文脈だったり、人によっても変わってきます。
その辺りは注意な必要な表現でもあります。
まとめ
・日本語と英語の「マニア」の意味は違う
・英語の「mania」は状況や状態を表す名詞
・発音は【méɪniə】
・英語の「maniac」はネガティブなイメージ
・「○○マニア」の意味で使われることはあまりない
・発音は【méɪni`æk】
・英語でオタクやマニアは「geek」や「nerd」
・ポジティブにもネガティブにも捉えられるので注意
・「a big fan of ~」という言い方もある