英語の音読の効果と効率的な勉強法|重要なのは「音」の意識

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英語の勉強法の1つとして、何度か音読について触れてきました。

 

この記事では、そこから更に掘り下げていきます。

 

今回掘り下げる内容

 

効果的な音読のやり方

 

音読の効果

 

どのくらいやればいいか

 

音読の効果が感じられない時

 

音読は英語のどの分野に効果があるのか

 

音読に使えるおすすめ教材

 

 

これから音読を始めようと思っている方や、どうすればいいか分からない方のために、少しでも参考になれば幸いです。

 

 

英語の音読は「音」を意識する

 

まず前提として、「ただ文章を音読するのでは効果がない」ということです。

 

これは、ただ英語を聞き流すのではリスニング学習の効果がほとんどないのと同じです。

 

意識をして音読を行うことにより、効果的になります。

 

 

では、何を意識するのかと言うと、「」です。

 

音の種類

 

単語の正しい発音

 

リンキング(音と音の繋がり)

 

音の変化

 

音の脱落

 

英文のリズム

 

 

このような、自然な英語の発音に必要なものを指します。

 

これらを学ぶには、実際の音を聞いて、真似するように音読を繰り返すことで、効果が出てきます。

 

 

そして何より、正しい音を知らないまま音読をするとデメリットが生まれてしまいます。

 

生まれるデメリット

 

カタカナ読みになる

 

リスニングできない

 

本来の音とは違う発音をしてしまう

 

英語が通じない

 

 

このように、間違った音のまま学習を続けると、リスニングやスピーキングにも影響が出てきます

 

そうならないように、正しい音で正しく音読の練習を続けるのがとても重要になってきます。

 

その上で、文章の意味も取る練習をしなければなりません。

 

 

そこでおすすめなのが、2段階音読法です。

 

おすすめの音読法は2段階音読

 

2段階音読とは何かと言うと、音を取る音読と意味を取る音読を分けることです。

 

よくあること

 

音を意識して音読をすると、英文の意味がイマイチ頭に入ってこない

 

意味を意識しすぎるとカタカナ英語になる

 

学校の授業で教科書を読まされた時、書いてある内容があまり頭に入ってこない

 

そもそも全然内容を意識して読めていない

 

これはあるあるです。

 

しかし、それを逆手にとって、音と意味の理解を分け、後で合流させる方法を取ります。

 

2段階音読のやり方

 

まずは音だけを意識して音読する音パートです。

 

音パートの流れ

 

1つの文ごと(ピリオドごと)に英語音声を聞き、真似して発音する

難しければ最初はゆっくり真似る

だんだんとナチュラルスピードで真似できるようにする

1文が難しければ、更に短く区切ったり、音声をスロー再生させる

上手く言えるようになるまで何度も繰り返します

 

 

この時、英文の意味は自然に頭に入ってくる分以外は意識せず、あくまで音を真似します。

 

スロー学習についてはこちらをご覧ください。

英語を低速再生してコピーする発音練習が一石二鳥!

 

 

次は意味のパートです。

 

文の意味を理解する意味パート

 

英文を精読して、文の意味を理解する

英文の意味を頭に浮かべながら音読

意味と音を意識しながら音読

意味の理解と正しい発音ができている状態で音読できれば次へ

 

 

もし、音パートの段階で意味も理解できる文章ならば、この意味パートはカットできます。

 

 

このように、音を学ぶ時間と意味を学ぶ時間を分けて行います

 

最終的にはスラスラと言いながら意味も取れるようになる段階を目指します

 

この段階に到達できれば、テキストを見ずに暗唱するのも楽になっているはずです。

 

 

2段階音読を続けて得られるもの

 

英語レベルが上がってくる

自然に理解できる文章が増えてくる

音と意味を分けて音読する割合も減ってくる

英語を英語のまま理解できるようになる

自然と口から英語が出てくる状態になる

 

 

一番の問題は、何も意識せずにただ音読をした結果、全てが中途半端になることです。

 

そうならないように、しっかり意識をすることが重要になってきます。

 

音読は歌に似ている

 

この音と意味の意識を分ける音読の方法はコツのようなものなので、言葉では説明するのは難しいのが正直なところです。

 

 

イメージとしては、歌(カラオケ)に似ています。

 

【音を意識する段階】

→ 音程やリズムを確認していく段階

→ 歌詞は覚えていないけど、歌詞を見ながらなら歌える状態

 

 

【意味を取る段階】

→ 歌詞カードで歌詞を読む

→ カラオケで歌いながら歌詞の意味も意識できている状態

 

 

【部分練習】

→ 上手く歌えない部分や難しい部分は細かく区切って練習

 

 

【最終段階】

→ 音と歌詞がきちんと頭に入っていれば、アカペラでも歌える

 

音読の効果

 

音読の効果は大きく分けて6つあります。

 

音読の効果

 

発音が自然にできるようになる

 

リスニング力が上がる

 

曖昧な発音のあぶり出し

 

英語の発音に必要な口の筋肉が鍛えられる

 

英語を英語のまま理解できる

 

自然とフレーズが出てくる

 

「英語が分かる」から「英語を使える」になる

 

 

きちんと発音できるようになることは、スムーズに発音できるようになるだけではなく、スピーキングやリスニングのしやすさにも影響してきます。

 

正しく発音をしないと、聞き取って貰えません

 

実際の発音を知らなければ、聞き取ることができません

 

 

そのため、聞いた音を聞いた通りに出すのがとても大切です。

 

その過程で、曖昧だった発音や間違っていた発音をあぶり出すことができます。

 

 

また、日本語と英語では使う口や喉の筋肉が違うと言われます。

 

日本語発音ではなく、英語発音で音読をすることにより、英語の発音で使う口周りの筋肉が鍛えられます

 

その結果、口が滑らかに回るようになっていきます。

 

音読を続けると使える英語になる

 

そのようにして、同じ文章を何度も口から出して練習すると、その文章が少しずつ頭に刷り込まれていきます。

 

そして、英語を英語のまま理解できるようになったり、聞いた音声を頭の中で再生できるようになります。

 

そうなると、自然とフレーズが頭に浮かんでスッと言えるようになってくるため、「知っている単語やフレーズ」から「使える単語やフレーズ」にできます。

 

これは【2段階音読のやり方】の後半で説明した話に繋がります。

 

 

以上のことから、音読は「正しい音で真似するように何度も音読を繰り返すのが効果的なやり方」ということになります。

 

音読とシャドーイング

 

似たトレーニング方法にシャドーイングがあります。

 

アプローチは少し異なりますが、最終的に音読と合流する練習方法でもあります。

 

 

順番は音読→シャドーイングで、音読を更に突き詰めるのがシャドーイングのイメージです。

 

 

よって、シャドーイングの方がレベルが上であり、求められる能力も上がります。

 

シャドーイングについてはこちらをご覧ください。

正しい英語のシャドーイングやり方。できない時はどうすればいい?

 

音読は英語学習初期の勉強法ではない

 

注意点として、音読(とシャドーイング)は英語学習初期や1番最初に取り組む勉強法ではありません

 

先述のように、最初に正しい発音を知る段階が入ります

 

正しい発音を知る流れ

 

発音記号や単語の正しい発音を学ぶ

教材の英語音声を聞く

正しい音を意識して音読をする

 

 

このような流れがあります。

 

 

ただし、発音の知識が増えたり自分の英語レベルが上がれば、この過程をある程度排除して、自然にできるようになっていきます。

 

一番大変なのは学習初期とも言えます。

 

音読は英語のリーディングや読解力UPに効果的?

 

よくあるのが「音読は読解力UPやリーディング能力の向上に効果的か」という疑問です。

 

まず1つは、音読は読解力やリーディングのための勉強ではないということです。

 

正確に言うと、「音読で優先される分野ではない」です。

 

読解力やリーディングの勉強をメインにしたい場合、むしろ黙読+精読してきちんと意味を取っていく方が効果が上です。

 

 

音読は「声に出す」という点を活かします

 

そのため、これまでに述べてきたような「音」を優先させます。

 

音読を勉強法に組み込むことは、発声をする機会作りにもなります。

 

 

よって、音読では、まずは音読で伸びる音の理解を優先させた方が効果的です。

 

ただし、先述したように「音+意味」が理解できている状態での音読を続けることにより、読解力やリーディング能力、そして速読の力も上がっていきます

 

そして、精読や多読の勉強をした英文を音読するのも効果的です。

 

 

つまり、音読やシャドーイングは音、精読は文章の理解を優先させる勉強法だけど、最終的にはそれぞれが絡み合っている、ということになります。

 

音読の効果が出るまでの期間

 

音読の効果が出るまでの期間は人によって異なります

 

既に持っている英語のレベルも人によって違います。

 

よって、1ヵ月の人もいれば、3ヵ月や半年、それ以上掛かる人もいます。

 

音読の効果を実感として得るには、更に掛かるかもしれません。

 

共通するのはある程度の期間が必要な点です。

 

 

何より、音読は即効性のあるタイプの勉強法ではなく、効果が少しずつ出てくるタイプになります。

 

重要なのは、何となくの音読をしたりマンネリ化させず、意識した音読をし続けることです。

 

英語の音読教材

 

音読用教材は、自分の英語レベルに合っているものかつネイティブ音声が付いているものなら何でも良いと思っています。

 

ただし、英文の質は気にした方が良い点であります。

 

ネイティブが書いたり、最低でもネイティブチェックが入っている教材です。

 

せっかく音読をするなら、実際に使えそうな英文や単語が載っていた方が有用です。

 

 

初心者の方にいつもおすすめしているのが、1冊で様々な用途に使える速読速聴・英単語シリーズや、1英文に重要語句が詰まっているDUOシリーズです。

 

総合的に学べる ALL IN ONE シリーズもおすすめです。

 

このような単語帳を使う理由は、発音記号が載っているのと、無駄な文章がないため音読による丸暗記も無駄になり難いからです。

 

もし難しければ、瞬間英作文のような短い文章から始めるのもおすすめです。

 

音読学習のまとめ

 

学習方法まとめ

 

発音記号を学ぶ

単語の正しい発音を知る

教材の音声を聞く

真似して音読をする

1英文ずつ区切って行う

難しければ音と意味の勉強を分ける

 

 

音パートと意味パート

 

【音パート】

 

音声を真似するように音読

意味を意識せず音に集中

スラスラ言えるようになるまで続ける

 

 

【意味パート】

 

精読して文章の意味を理解する

スラスラ言える+意味も取れるようになるのがゴール地点

この状態で音読を続けることにより、「分かる」から「使える」にできる

途中でシャドーイングを混ぜたり、移行するのも効果的

 

 

まとめ

 

要点のまとめ

 

ただ音読するだけでは効果がない

 

正しい音で音読をするのが効果的な方法

 

正しい音を出すことでスピーキング&リスニング力UP

口の筋肉も鍛えられる

 

音と意味を分ける2段階音読法

音を意識→意味を意識→スラスラ言える+意味も取れる状態を目指す

 

音読練習の先で合流するのがシャドーイング

 

音読は音を優先させる勉強法

音読の先には読解力やリーディング能力UPがある

 

効果が出るまで時間が掛かる(期間は人それぞれ)

 

教材は自分のレベルに合った音声付のもの

 

 

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