英語学習(語学)と言語学の違い【勉強の意識に注意】

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第二言語を学ぶ語学と言語学は異なります

 

 

英語が伸びないと感じている方の中には、その2つの混同が見られることがあります。

 

 

この記事では、語学と言語学の違いと、効率的な学習の意識を見ていきます。

 

 

 

語学と言語学は違う

 

語学とは、その言語を学ぶことです。

 

つまり、英語ができるようになるための英語学習が語学です。

 

言い換えると、英語の実用化でありコミュニケーションを取る方法になります。

 

 

 

それに対し、言語学は言語そのものを解明する学問です。

 

 

よって、「語学 = 言語学」とはなりません。

 

 

 

次は be動詞で語学と言語学を比較してみます。

 

語学と言語学の比較

 

※言語学は多くの分野が存在するので、あくまで英語学習という視点から見た例です

 

 

語学は、

・「I の時は am」

 

・「He / she の時は is」

という現在使われている英語を学び、使えるようにすることです。

 

「言語 = 技術」であり、それを使って読み、書き、話し、聞くことができるようにする技能が含まれます。

 

 

 

言語学は、

・「何故 I の時は am なのか」

 

・「何故 He / She の時は is で、am ではないのか」

 

・be動詞はどのように生まれたのか

などという言語の解明です。

 

よく「言語学 = 科学」と言われます。

 

 

 

三人称単数なら、

 

「三人称単数の時は s を付けるんですよ」が語学。

 

「三人称単数では何故 s が付くのか」を解明するのが言語学。

 

となります。

 

 

 

以上は、あくまで分かりやすくするための例(イメージ)ですが、このような違いがあります。

 

「おはようとは何か」を考えるのが言語学

 

日本語を勉強し始めた外国の方は、「朝の挨拶 = おはよう」として習います。

 

そして、実際に挨拶として「おはよう」を使います。

 

これは語学です。

 

 

 

一方、「"おはよう"とはどういう意味か」や「どのようにして使われるようになったのか」などを考えるのが言語学です。

 

 

日本人でも、おはようの意味や語源を端的に答えられる人は少ないです。

 

しかし、誰もが「おはよう = 朝の挨拶」と知っています。

 

 

 

ここに実用的な語学と言語学の違いがあります。

 

格ゲーのコマンドで例えてみる

 

語学と言語学の違いを格ゲーのコマンドで表してみます。

 

 

例えば、波動拳のコマンドは「↓↘→P」です。

 

この波動拳コマンドを学び、波動拳を出せるようにするのが語学です。

 

 

 

一方、「どうして波動拳はこのコマンドなのか」を解明するのが言語学です。

 

そして、開発に携わったカプコンの人に話を聞いても、波動拳を出せるようにはなりません。

 

何故なら、波動拳を出す練習をしていないからです。

 

 

英語学習は語学であって言語学ではない

 

英語学習は語学です。

 

先述のように、語学は英語ができるようになるための勉強です。

 

 

英語が伸び悩む人の特徴として、英語学習に言語学を持ち込んでしまっている点が上げられます。

 

 

例えば、「I'm Japanese.」という文。

 

英語が伸びる人は、「私は日本人です」という意味そのままに受け取ります

 

 

少し深く踏み込んでも、「この文の Japanese は形容詞。冠詞が付かない」までです。

 

ここは英文法学習の範疇にあります。

 

 

 

しかし、英語が伸び悩む人は「何故 Japanese が形容詞なのか」まで踏み込んでしまいます。

 

それは言語学の範疇に入ってしまいます。

 

 

 

つまり何が言いたいのかというと、

 

そうなっているものをそのまま受け取るのが英語学習において効率的

 

ということです。

 

意味をそのまま受け取りアウトプット

 

もう1つ例を上げると、「Do you want to ~?」は「~するのはどうですか?」や「~してくれる?」という意味があります。

 

 

「このフレーズの意味はそういうもの」として捉えつつ、他のフレーズや単語を次々覚えてアウトプットしていきます。

 

 

新しいフレーズを学ぶたび、

 

「どうして want to は "したい" なのに、疑問文では "どうですか?" になるのか」

 

などを考えていたら、時間がいくらあっても足りません。

 

言語学に踏み込むのがいけないわけではない

 

勘違いして欲しくないのは、言語学の範疇に入るのがいけないわけではありません

 

 

何より、このブログも英語学習を基本にしつつ、語源などの言語学についても1つの情報として載せています。

 

 

あくまで「英語学習の効率化という点において遠回りになる」です。

 

 

言語学方面が好きな人はどんどん学んで良いですし、語学の息抜きに言語学に踏み込んでも問題ありません。

 

 

問題なのは「語学と言語学の混同」です。

 

 

英語の能力を伸ばしたいなら語学に特化します。

 

英語学習は時間が掛かるので、語学を学びながら言語学も学ぶのは大変、ということです。

 

まとめ

 

・語学はその言語の実用化を目指すこと

 

・言語学はその言語が何故そうなっているのかを解明する学問

 

・英語を会得したいなら語学に特化するのが効率的

 

・言語が伸びる人は、そうなっているものをそのまま受け取れる

 

・語学と言語学は別物という意識が大切