エルゴノミクスの意味
「エルゴノミクス」をうたった商品が続々と発売されています。
「エルゴノミクス」とは何かというと「人間工学」と訳されます。
「IT用語辞典バイナリ」にはこのような説明が載っています。
エルゴノミクスとは、ハードウェアやソフトウェアなどを、快適で使いやすい道具にするための設計・デザイン、および、それに関する研究分野のことである。
コンピュータやITの領域では、人間とコンピュータとのインターフェースとなるキーボードやディスプレイなどの入出力装置に、エルゴノミクスの研究成果が取り入れられている。
なお最近では、文化や老若男女の違いにかかわりなく誰でも使える設計・デザインであることを示す「ユニバーサルデザイン」という言葉が「エルゴノミクス」とともに設計・デザインのキーワードとして使われる場合が増えている。
(引用元: IT用語辞典バイナリ - エルゴノミクス)
エルゴノミクスの商品を簡単に言うと「人間工学に基づき、人間にとって使いやすいよう設計された商品」になります。
エルゴノミクスは何語?
エルゴノミクスのスペルは「ergonomics」です。
「ergonomics」は英語として使われていますが、これは造語です。
ergonomics の語源
1857年、ポーランドの科学者が造語したことに遡ります。
ergonomics(人間工学)は、ギリシャ語の「ergon(労働)」+「nomos(自然の法則)」を組み合わせた造語です
よって、「ergonomics」の元の意味からすると「労働しやすくなるよう設計する工学」に近いかもしれません。
それを日本語では「人間工学」と訳されています。
【人間工学とは】
人間が可能な限り自然な動きや状態で使えるように物や環境を設計し、実際のデザインに活かす学問である。
また、人々が正しく効率的に動けるように周囲の人的・物的環境を整えて、事故・ミスを可能な限り少なくするための研究を含む。
(引用元: wikipedia - 人間工学)
ergonomics の発音
【ɜː.ɡəˈnɒm.ɪks】
カタカナにするなら「アガノミクス」で、「ノ」にアクセントがあります。
エルゴノミクスはヨーロッパの言い方
エルゴノミクスはヨーロッパでの言い方です。
アメリカでは「human factors」と言います。
学会などでは両者を合わせて「Human Factors and Ergonomics symposium」などという言い方をします。
エルゴノミクスの例
身近なエルゴノミクスの例として有名なのがマウスとキーボードです。
Amazonで「エルゴノミクス」と検索すると、変わった形のマウスやキーボード、椅子などが出てきます。
例を上げると、このような形状の商品です。
エルゴノミクス商品の特徴メリット・デメリット
手を平行にする必要がなく、自然に置いた形のまま使えるのが特徴です。
これは先述の「人間が可能な限り自然な動きや状態で使えるように物や環境を設計」されたものです。
メリットは、手首が痛んだり(腱鞘炎)、肩が凝りにくいことです。
マウスは右手用・左手用に分かれています。
以前、マウスとキーボードを少し使わせて貰いましたが、エルゴノミクスデザインに慣れるには時間が掛かります。
デメリットは、その慣れの問題と、手のサイズによって合う合わないがある点です。
まとめ
・エルゴノミクスは人間工学と訳される
・人間工学は物などを人間が自然な状態で使えるように設計しデザインに活かす学問
・そのデザインに基づいたのがエルゴノミクスデザインの製品
・欧州は「ergonomics」、アメリカは「human factors」
・ergonomics の語源はポーランドの科学者が作った「ergon(労働)」+「nomos(自然の法則)」