【例文で学ぶ】英語の強調構文の作り方と訳し方。疑問文の形に注意!

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強調構文の作り方と訳し方

 

英語の強調構文は「It is ~that節」の形になり、「that節以下なのは~だ」と訳すことができます。

 

 

文法的には主語・目的語・副詞(句)を強調することができ、that ではなく疑問詞が続く場合もあります。

 

 

 

次は、普通の肯定文と、各単語を強調した文を比較していきます。

 

普通の肯定文

Nick defeated Masato in the final.

 

→ニックは決勝でマサトを破った。

 

この文を「ニックがマサトを破ったのは "決勝だった"」と「決勝」を強調した言い方は次のようになります。

 

決勝を強調した文

 

It was in the final that Nick defeated Masato.

 

 

まず最初に「It was in the final(それは決勝だった)」と述べています。

 

その後に that節で「Nick defeated Masato(ニックがマサトを破ったのは)」と続けます。

 

 

後ろが「that SV(主語+動詞)」の形になっている時は thatは省略可能です。

 

 

 

では、「決勝でマサトを破ったのは "ニックだった"」と「ニック」を強調したい場合はどうなるでしょうか。

 

 

文の作り方は、どの強調構文も同じです。

 

ニックを強調した文

 

It was Nick who defeated Masato in the final.

 

 

まず最初に「It was Nick(それはニックだった)」と述べています。

 

その後に、who で「defeated Masato in the final(決勝でマサトを破ったのは)」と続けます。

 

 

ここでは「Nick という人物」なので who が置かれます。

 

なお、who は that で言い換えることが可能です。

 

because を強調する強調構文の形

 

普通の肯定文

He passed the exam because he studied hard.

 

→彼は一生懸命勉強したので試験に合格した。

 

これを「彼が試験に合格したのは "一生懸命勉強したからだった"」と「because(理由)」を強調させるとこうなります。

 

because を強調させた文

 

It was because he studied hard that he passed the exam.

 

 

文法的には「because + SV」という副詞節を強調した形です。

 

 

 

一見複雑そうですが、作り方はいずれも同じです。

 

 

強調したい「because he studied hard」の部分を前に出して「It was because he studied hard(それは彼が一生懸命勉強したからだ)」の形を作ります。

 

そして、元の文の残りの部分(he passed the exam)を続けるだけです。

 

強調構文の疑問文の作り方

 

強調構文の疑問文は、聞きたいことを強調する働きをします。

 

 

普通の疑問文

Who took this picture?

 

→誰がこの写真を撮ったのですか?

 

この文を「この写真を撮ったのは誰ですか?」と「誰」を強調させるとこうなります。

 

疑問詞を強調させた文

 

Who was it that took this picture?

 

 

まずは「Who was it?(誰ですか?)」の形を作ります。

 

そして「that took this picture(この写真を撮ったのは)」と続きます。

 

 

ここでは that SV(主語+動詞)の形になっていないので、thatは省略できません

 

 

 

では、「この写真を撮ったのはあなたの兄弟ですか?」と「あなたの兄弟」を強調させるとどうなるでしょうか。

 

 

この作り方も、これまで見てきた形と同じです。

 

強調構文の疑問文

 

Is it your brother who took this picture?

 

 

まず「Is it your brother?(あなたの兄弟ですか?)」の形を作ります。

 

次は「took this picture(この写真を撮ったのは)」と続けます。

 

 

 

そして、その2つの文を繋ぐのは who です。

 

何故なら、「your brother という人」に続くからです。

 

どの疑問詞も強調することができる

 

疑問詞 is it that ~?」の形で、どの疑問詞でも強調構文にすることが可能です。

 

例文

When is it that you're planning to visit London?

 

→ロンドンを訪れる予定なのはいつですか?

 

 

Where is it that he's hiding?

 

→彼が隠れているのはどこですか?

 

 

Why is it that she looks scared of something?

 

→彼女が何かに怯えているように見えるのは何故ですか?

 

 

How is it that you always look so great?

 

→あなたがいつもそんなに素敵なのはどうしてですか?

 

このように、「~なのは誰・いつ・どこ・何故・どうしてですか?」と疑問詞を強調させた形を作ることができます。

 

その他の例文

 

It's your boss that I want to talk to.

 

→私が話したいのはあなたの上司です。

 

 

Who was it that invented pizzas?

 

→ピザを発明したのは誰ですか?

 

 

It was a year ago today that I began working here.

 

→私がここで働き始めたのはちょうど去年の今日です。

 

(引用: ENGLISH EX p246)

 

 

Who was it that said "the unexpected always happens"?

 

→「予期せぬ事は必ず起こる」って誰のことばでしたっけ?

 

(引用: AII IN ONE Basic p460)

 

 

it was the inhabitants of nearby Palestine who cultivated crops for the first time.

 

→最初に作物を育てたのは近くのパレスチナ王国に住む人々だった。

 

(引用: 速読速聴・英単語 Core1900 ver.5 p407 一部抜粋)

 

強調構文は形式主語の一種

 

強調構文は、文法的には形式主語の it の仲間ですが、一般的な形式主語とは少し異なります。

 

 

見分け方としては、「It is A that節」の A に入る品詞が異なります

 

 

強調構文は名詞や副詞(句)を強調するので形容詞は入りません

 

一方、形式主語の場合は形容詞が入ります。

 

例文

It is important that we finish the project on time.

 

→時間通りにプロジェクトを終えることが重要です。

 

 

It is true that she is an excellent pianist.

 

→彼女が優れたピアニストであることは事実です。

 

 

It is essential that you wear a mask when you feel sick.

 

→体調が悪い時はマスクを付けることが必要です。

 

It is 形容詞 that節」の形になっている時点で形式主語の it だと分かります。

 

 

また、英語にたくさん触れていると、品詞を考えなくても自然に文の意味を理解できるようになってきます。