英会話で意識する4つの時制
英会話で「あるある」なのが「時制を間違える」です。
そこで、まずは「4つの時制」を意識するだけで瞬発力が上がり、間違いが少なくなり、頭も整理されます。
・現在形
・現在進行形
・過去形
・未来形
最初におさえておくべき基本時制はこの4つです。
次は各時制の考え方を見ていきます。
現在形の考え方
現在形は「普段のこと・普段の習慣」や「そう決まっていること・変わらないこと」を表します。
I eat breakfast.
→朝食は食べます。
※普段から朝食を食べる習慣がある
I go home at 7 p.m.
→午後7時に帰ります。
※普段は午後7時に帰宅する
I don't go home at 6 p.m.
→午後6時には帰りません。
※普段は午後6時に帰宅することはない
I go to the gym.
→ジムに通っています。
※普段からジムに行くことが習慣化している
What do you do?
→仕事は何ですか?
※普段何をしていますか? = 仕事は何ですか?
I'm a teacher.
→教師をしています。
※私は(普段)先生です = 教師です
Does it snow in California?
→カリフォルニアで雪は降りますか?
※普段カリフォルニアで雪が降るかどうか
The train arrives at 9:00 PM.
→(その)電車は午後9時に到着する。
※時刻表で決まっている
The sun rises in the east.
→太陽は東から昇る。
※不変の真理
I'm from Japan.
→日本出身です。
※日本出身ということは変わらない
以上のように、現在形は「普段のこと」や「いつもと変わらないこと」と意識します。
それと、日本語と対応させようとすると意外と相違点が多く、直訳できない場合多々あります。
例えば、「I go to the gym.」は直訳だと「私はジムに行きます」です。
しかし、日本語の「ジムに行きます」は「(これから)ジムに行きます」の意味で捉えることもできます。
英語のニュアンスを日本語にするなら「(普段から)ジムに通っています」としなければなりません。
そのような言語の違いから、時制の間違いが生まれることになります。
よって、「現在形 = 普段のこと」という意識が大事になってきます。
現在進行形の考え方
現在進行形は「今現在起こっていること・やっていること」と意識します。
It's raining.
→雨が降っています。
What are you doing?
→何してるの?
※今あなたは何をやっているの?
She's cleaning her room.
→彼女は部屋の掃除をしている。
※現在掃除中
I'm going home.
→家に帰ります。
※今、家に帰ろうとしているところ
I'm getting off.
→(電車などから)降ります。
※今、降りようとしています
A「Where are you going?」
B「I'm going to the dentist.」
↓
A「どこへ行くの?」
B「歯医者に行くところ」
※「今どこへ行こうとしているの?」「今、歯医者に行こうとしている」
(引用: ALL IN ONE Basic p86)
以上のように、現在進行形は「現在やっていること / 起こっていること」という「今現在」を意識します。
先ほどの「ジムに通っています」などは、日本語の「~しています」から、現在進行形で言ってしまう間違いがありがちです。
しかし、「現在形 = 普段のこと」と意識していれば間違えません。
逆に「今ジムに向かっている」と考えれば、現在進行形(I'm going to the gym.)にすればいいだけです。
過去形の考え方
過去形は日本語と同じ「過去のこと」です。
We played soccer.
→私たちはサッカーをしました。
I watched a movie yesterday.
→昨日、映画を観ました。
I visited the museum last weekend.
→先週博物館を訪れました。
これは日本語と同じ「過去のこと」なので、一番イメージしやすいと思います。
未来形の考え方
文法的なことではなく、あくまで「英会話」に絞ると、未来のことは全て「be going to」で表すことが可能です。
It is going to rain tomorrow.
→明日、雨が降ります。
We're going to visit our grandparents next month.
→私たちは来月祖父母を訪れます。
I'm going to study for the test all day.
→1日中テスト勉強をします。
What are you going to do there?
→そこで何をするの?
Are you going to attend the party tomorrow?
→明日パーティに参加しますか?
When are you going to visit him?
→いつ彼を訪れるつもりですか?
I'm not going to tell anyone.
→誰にも言うつもりはありません。
I'm going to go to the gym tomorrow.
I'm going to the gym tomorrow.
→明日ジムに行きます。
※動詞が「go」の場合は重複を防ぐかつ簡潔にするために「be going」が多い
I'm not going home tonight.
→今夜は家に帰りません。
以上のように、「未来のこと」は「be going to」と意識します。
基本的には「~します」と訳せますが、文によっては「~するつもり」や「~だろう」の方が自然な日本語になることもあります。
しかし、イメージはいずれも「(未来に)~する」です。
「未来」と言うと、かなり先のイメージですが、「be going to」は1分後から数年後まで幅広く使うことができます。
また、助動詞「will」も未来を表しますが、基本的に will は be goingo to で言い換えることが可能です。
※細かいニュアンスの違いを出したい場合は除く
よって、瞬発力を求められる英会話では「未来のことは be going to」と覚えておけば間違いありません。
現在完了形の存在
4つの時制に「現在完了形」を加えることで、表現の幅を広げることができます。
現在完了形は4つの時制で言えないことを言えるようにする表現方法です。
・継続
・経験
・完了
これらは英文法書でもお馴染みですが、いずれも完了形ならではの表現です。
例文
I've lived in this city for 5 years.
→私はこの街に5年間住んでいます。
※過去から現在までの継続
I've lost my wallet.
→財布を失くしました。
※過去に失くして現在も失くした状態が継続 = 現在も見つかっていない
I've just finished my homework.
→ちょうど宿題を終えたところです。
※「~したところだ」という行為の完了
I've never been to London.
→ロンドンに行ったことがありません。
※「ロンドンに行く」という経験
Have you ever eaten sushi?
→寿司を食べたことがありますか?
※「食べたことがある」という経験
以上のような「継続・完了・経験」を表すのが現在完了形の役割です。
基本を覚えたら細かい部分を肉付けしていく
4つの時制+完了形以外にも、時制の用法はいくつかあります。
例えば、過去進行形(~していました)です。
しかし、過去進行形を個別で覚えるよりも、現在進行形を「今のこと」ときちんと意識できるようになれば、自然と使えるようになります。
未来進行形も同様です。
「今」という現在進行形の基本から派生させていくイメージです。
他にも、「今~しようと決めた」場合は「be going to」ではなく「I'll」を使います。
しかし、これも各時制を意識して使えるようになってから、少しずつニュアンスの違いを取り入れた方が、頭を整理できます。
時制の別用法も同じ考え方
例えば、現在進行形は今のことだけではなく、未来の決まった予定について表すことができます。
I'm getting married next year.
→来年結婚します。
しかし、これを「I'm going to get married next year.」と言っても、伝えられる内容は変わりません。
つまり、基本をガッチリおさえて、それができたら他の用法に派生させるのが楽です。
文法書に書かれている時制全てを学ぼうとすると混乱してしまうので、まずは基本の時制を意識して使えるようにするのが効率的です。
英会話では何も言えないことが問題
会話において「何も言えない」が一番の問題です。
よって、「何か言う」という瞬発力が必要になってきます。
英語の基礎中の基礎である時制で迷ってしまっては、言葉が続きません。
そこで、上記のように時制を簡単に整理しておくと、会話の瞬発力を上げることができます。
英会話の練習方法
時制を間違えないようにするには慣れることです。
そのために、何度も文章を作って口から出す練習を繰り返します。
言い換えると、このブログでも何度も触れてきた「英語で独り言」です。
時制を意識して文章を作ることで、少しずつ慣れていきます。
まとめ
・現在形は「普段のことや習慣」や「変わらないこと」
・現在進行形は「今やっていること / 起こっていること」
・過去形は「過去のこと」
・未来のことは「be going to(~します)」で表せる
・「普段のこと / 今のこと / 過去のこと / 未来のこと」という4つの意識が大切
・上記の4時制で表すことができない「継続・完了・経験」は現在完了形を使う
・まずは4つの時制+完了形をマスターし、そこから他の用法へ派生させていく
・時制を意識して英語で独り言をして、少しずつ慣れていく