英単語帳の2つの使い方
1つは「英単語を覚えるために使う」ですが、これはごく一般的な使い方です。
そして、もう1つが「英会話の練習用」としての使い方です。
英単語を覚えるための英単語帳の使い方
まずは普通の使い方です。
収録語彙を頭に入れ、使える語彙を増やしていきます。
使い方はいずれも、音声を聞き、例文を音読しながら、文脈で単語の使い方を覚えていきます。
・英文を見ずに音声を聞く
↓
・英文を見ながら音声を聞き、聞き取れなかったり理解できなかった部分を確認
↓
・単語(見出し語)の意味を覚える
↓
・単語や文の意味を意識しながら音読
↓
・英文を見て、覚えた単語の意味を意識しながら音声を聞く
↓
・英文を見ずに意味を捉えられるようになるまで続ける
このような流れです。
単語を例文や文章で覚えながら、リスニング練習と文章を読む力を上げるのが効率的な使い方であり、英語の総合力アップができます。
コツは1回でしっかり覚えようとせず、軽めに何週も何週もすることです。
受験生は周回速度を上げる
受験生や試験の日時が決まっている場合など、ひたすら単語を覚えることに特化したい場合は、1単語に掛ける時間は短くします。
ページをパラパラめくっていくイメージで「次々と英単語を見る→日本語訳」をし、だいたい覚えたら、今度は逆に「日本語訳→英単語の意味を言う」ことをやります。
それを短い時間で何週もして、頭に刷り込んでいきます。
これは特に高校・大学受験、TOEICなど、出題傾向やレベル(範囲)がある程度決まっているような試験に有効な英単語の覚え方です。
この方法はどの形式の単語帳でもできるため、志望校や試験に合う教材や自分に合ったレベルを選びます。
英会話のための英単語帳の使い方
もう1つは、英会話の練習用です。
この使い方では単語を覚えることに重きを置きません。
ではどうするのかというと、
・こう英訳すればいいのか
・こういう時はこう言えばいいのか
・これ日常で使えそう
など、英会話や英作する際に参考になりそうな表現やフレーズを学びます。
付箋を付けたり、書き込んだりなど、チェックさえすれば十分です。
簡単に言うと、フレーズ集としての使い方です。
そして、それを繰り返し口から出し、自然に言えるようにします。
このように、単語の暗記ではなく、文章を参考にする使い方です。
・英会話で使えそうなフレーズを抜き出す
↓
・音声で発音や文章のリズムを確認
↓
・実際にその文章を使っている場面を想像しながら、音声と真似して音読
↓
・何も見ずに実際に日常で言っているかのように口から出す
↓
・自然に言えるようになったら、疑問文にしてみたり、否定文にしてみたり、単語を入れ替えて応用する
このような流れを繰り返し、口からパッと出せる表現やフレーズを増やしていきます。
これは昔使っていた単語帳を復習がてら使ってもいいですし、新しい単語帳で単語を覚えながら行ってもいいです。
初心者用の教材
導入としておすすめなのは「速読速聴・英単語 Basic 2400 ver.4」です。
何故おすすめかというと、出てくる文章が必須レベルなだけではなく、日用品、生き物、体のパーツ、乗り物、スポーツなど、簡単ではありますが、まとめられているからです。
それに、リスニングの練習も兼ねることができます。
また、「あれどう言うんだっけな……」という場合も、索引(単語)から辿れます。
この辺は英会話の本ではなく、単語帳を使うメリットでもあります。
次のレベルの「英単語・熟語ダイアローグ Basic1200 三訂版」は少しTOEIC寄りで、単語のレベルも速読速聴・英単語 Basic 2400よりも少し上です。
文法も学びたい場合はALL IN ONEシリーズがあります。
→英語力を総合的に上げる ALL IN ONEシリーズ の特徴と比較【レビュー】
英会話用教材は簡単なものを選ぶ
以上紹介した教材は、レベルとしては簡単な方です。
既に英語を勉強している方なら、見たことのある単語(中学英語)ばかりです。
しかし、英会話という点で見ると、このレベルの文章が自在に作れるようになれば、英会話レベルが格段に上がったと言っても過言ではありません。
何より、日常会話というものは、思ったよりも簡単な単語や文法で構成されています。
そして一番の問題点は、簡単なことを言えない日本人が多い点です。
よって、簡単なことをパッと言えるようになるための訓練をする必要があります。
それを独学で行うのが、先述の単語帳の使い方であります。
英会話用として使う単語帳の注意点
注意点は、英単語帳を開いてみて、分からない単語や文章が多ければ、英会話用としてはレベルが高い、ということになります。
その場合は必ずレベルを落とします。
何故なら、自分に合わないレベルで学ぶのは非効率であり、モチベージョンの維持も難しくなるからです。
まとめ
・単語を覚えながらリスニング練習と英文を読む力を上げる使い方
・ひたすら単語を覚える受験的な使い方
・フレーズや表現の参考にする英会話用の使い方
・英会話用は自分が簡単だと思えるレベルの単語や文章を参考にする