英語で「何日後」や「何週間後」などの「~後」を表す時、「in」または「later」が使われます。
しかし、間違った使い方の解説、または誤解をしていることがよくあります。
この記事では、in と later の正しいニュアンスと違いを見ていきます。
英語で「何日後」を表す in と later の違い
in と later の違いを簡単に比べると、
・in → 今から何日後
・later → ある時点から何日後
になります。
例えば、「in 2 days」は「(今から)2日後」です。
これは日本語と同じ使い方をします。
一方、「2 days later」は「ある時点から2日後」を表すため、「その2日後」と訳すのが正しいニュアンスです。
よって、2日後のつもりで「2 days later.」と言うと、聞き手は「いつから2日後?」と思ってしまいます。
そのため、later を使う時には何らかの前情報が出ている必要があります。
具体的な使用例と例文
例えば、「I'm going to Tokyo in 2 weeks.(2週間後に東京に行きます)」と言ったとします。
そして、その後に「I'm going to Nagoya 3 days later.」と言ったら、「その3日後に名古屋に行きます」になります。
つまり、「2週間後に東京に行き、その3日後に名古屋に行く」という意味になります。
現在から見たら、名古屋に行くのは2週間+3日後です。
前置詞的には、in が現在を基準にしているとすると、later は過去や未来を基準にしています。
英語で「10分後に電話をかけ直します」の言い方
よく使われるのが「10分後に電話をかけ直します」というフレーズです。
今から10分後にかけ直すので、「I'll call you back in ten minutes.」になります。
これを「I'll call you back ten minutes later.」と言ってしまうと、「その10分後にかけ直します」になってしまい、言葉として若干怪しくなります。
later の使い方の注意点
「later」の使い方には注意点が1つあります。
それは、具体的な日時を伴わずに「later」だけを置くと、現在基準で使われることがある点です。
その代表格が「See you later!」です。
意味は「またね / じゃあね」ですが、これは現在から見た「また会いましょう」の意味です。
もちろん、「See you in a week.(1週間後に会いましょう)」と日時を具体的にする使い方もあります。
この辺りも「in」と「later」が混乱する原因になっています。
更に、言語の難しいところが 0 か 1 かで区別できないところです。
「See you later at 6 pm.(それじゃあ6時に)」のように、「at + 時間」が入る場合があります。
他にも、「I'll let you know later.(あとでお知らせします)」などもあります。
一見ややこしいですが、これらは定型文の例外と考えると分かりやすいかもしれません。
ago と before も同じ考え方
「ago」と「before」も同じ考え方をします。
「I went to Tokyo 3 days ago.」は「(今から)3日前に東京に行きました」です。
そして、その情報が出ている状態で「I went to Nagoya 4 days before.」と言ったら「その4日前に名古屋に行きました」になります。
つまり、名古屋に行ったのは3日前+4日前=7日前となります。
in と within の意味と違い
in が「内」をイメージする所から、「in 3 days = 3日以内」と勘違いしやすい原因になっています。
「以内」を表すのは「within」です。
3日以内なら「within 3 days」となります。
I'll call you back within ten minutes.
→10分以内にかけ直します、
まとめ
・「in」は「今から○○後」
・「later」は「ある時点から○○後」
・「ago」と「before」も同じ考え方
・日時を伴わない場合は現在でも「later」が使われる
・ただし「later + at + 時間」の形は使われる
・以内を表すのは「within」