「moral」と「morale」をカタカナで書くと、どちらも「モラル」です。
では、カタカナでよく使われている「モラルがない」などのモラルはどちらでしょうか。
その2つの英単語は意味と発音がまるで異なるので、その違いを1つずつ見ていきます。
moral と morale の違い
「moral」の意味は「道徳」や「道徳の」で、名詞と形容詞の用法があります。
他にも「教訓的な」という意味があり、「moral lessons」は「教訓」と訳されます。
つまり、カタカナのモラルはこちらの「moral」になります。
では、「morale」は何かというと、「士気」や「やる気」という意味の名詞で、形容詞的用法はありません。
特に複数人や集団(組織)でのやる気状態を意味し、「チームの士気が高い」というのはチーム全体が「Morale is high.」状態になっていることを意味します。
逆に「士気が低い」は「Morale is low.」と言います。
他によく使われる組み合わせとして「boost morale(士気 / やる気を高める)」があります。
元々は軍隊などの士気として使われていましたが、今はビジネスでも使われています。
これは一緒に動くチーム全体の士気や、やる気を高める時に使われる言葉です。
どちらもカタカナにすると「モラル」ですが、注意すべきは英語の発音です。
moral と morale の発音の違い
【mˈɔːrəl】
カタカナにするなら「モロゥ」で、モにアクセントがあります。
【məˈrɑːl / mərˈæl】
カタカナにすると「モラーゥ」で、ラにアクセントがあります。
発音は全く違うので、カタカナのモラルとの違いに注意が必要です。
morale と motivation の違い
「morale」と似た言葉には名詞「motivation」があり、こちらも「モチベーション」や「モチベ」としてカタカナになっています。
「motivation」は「動機」や「動機付け」と訳されますが、「何かをやるための意欲や熱意」のような意味合いを持ちます。
Cambridge Dictionary にはこのような説明が載っています。
motivation
enthusiasm for doing something:
(引用:Cambridge Dictionary)
よく使われる組み合わせに「lack the motivation」があります。
「やる気の欠如」という意味ですが、要は「何かをやる意欲がない」ことを意味しています。
morale と motivation の違いを簡単に言うなら、
・morale → 複数人や集団(組織)の士気や意欲の状態
・motivation → 何かをやるための熱意・意欲・エネルギー
となります。