no の意味と使い方
「no」は「少しも~ない」や「1人(1つ)も~ない」という意味です。
簡単に言うと、「no = ゼロ」を表しています。
品詞は形容詞なので、「no + 名詞」の形で使われます。
名詞は単数・複数どちらも置くことが可能です。
以上のことを踏まえて例文を見てみます。
例文
I have no money.
→お金が少しもない。
I have no friends.
→友達が一人もいない。
There were no clouds in the sky.
→空には雲一つなかった。
There was no other way.
→別の方法が無かった。
There were no children in the shop.
→店に子供は一人もいなかった。
We have no snow in Singapore.
→シンガポールでは雪は降りません。
このように名詞の前に置き、「ゼロである」を表しています。
「決して~ではない」という意味の「no」
「no」には「決して~ではない」という強い否定を表す意味もあります。
例えば、「She is no fool.」という文。
意味は「彼女は決して馬鹿ではない」で、no は fool を否定しています。
そして、ここには「馬鹿ではなく賢い」という逆の意味も含まれます。
これは日本語でも同じく、「あの人は決して馬鹿ではないよ」と言った時に「むしろ賢い」のニュアンスを持つのと一緒です。
この使い方では「~の要素はゼロ」と考えると分かりやすいと思います。
例文
She is no friend of ours.
→彼女は決して私たちの友達なんかではないよ。
He is no gentleman.
→彼はとても紳士と言えない。
※むしろ紳士とは真逆のニュアンス
She is no beginner.
→彼女は決してビギナーではない。
※むしろ経験豊富のニュアンス
He is no father.
→彼は決して父(というもの)なんかではない。
※父親の資質・資格がないのニュアンス
He is no lawyer.
→彼は決して弁護士なんかではない。
That's no easy task.
→それは決して楽な作業ではない。
※間に形容詞が挟まる場合もあり
no と not の違い
no と not は意味が違います。
例として、「She is no fool.」と「She is not fool.」を比べてみます。
先述のように、「She is no fool.」は「彼女は決して馬鹿ではない(むしろ賢い)」という意味です。
一方、「She is not fool.」はただ単に「彼女は馬鹿ではない」ということを言っているだけで、賢いというニュアンスはありません。
・no fool → 決して馬鹿ではない(むしろ賢い)
・not fool → 別に馬鹿とかではない(何なら普通の人)
このような違いがあります。
That was no apology. の意味
もう1つ例を見てみます。
「That was no apology.」の意味は「あれは決して謝罪なんかではない」です。
apology(謝罪)を否定し、「決して謝罪ではない(むしろ全く謝っていない / 馬鹿にしている等)」になります。
一方、「That was not apology.」は「あれは謝罪ではない」というただの否定です。
まとめ
・「no」は形容詞で、名詞の前に置かれる
・no = ゼロ
・「no」は「決して~ない」という強い否定でも使われる
・「~の要素はゼロ」のイメージ
・「not」は「~ではない」というただの否定で、「no」とは異なる点に注意