none of の意味と使い方
「none」は3つ以上の物事・人が「何もない」ことを表す代名詞です。
2つのモノ・人が「どちらもない」ことを表す「neither」の1つ上の表現です。
「none of ~」の形は主に主語で使われ、「何も / 誰も~ない」や「少しも~ない」という意味になり、後ろ(~の部分)には名詞や代名詞が入ります。
次は2つ例文を見てみます。
例文
None of them agree with me.
→誰も私に同意していない。
=彼らの中に私に賛成する人はいない。
主語に複数を意味する代名詞(them)があるので、複数扱いになるのが一般的です。
※書籍などでは単数扱いになっていることがあります
None of the food has gone bad.
→食べ物はどれも腐っていない。
(引用:ジーニアス総合英語第二版 p445)
「the food」は不可算名詞として使われているので単数扱いになり、動詞は「has」になります。
※この has gone は完了形です
None of +可算名詞 or 不可算名詞の違い
None of の後が可算名詞か不可算名詞かによって、少し日本語訳が異なります。
・None of +可算名詞(複数形)→ どれも / 誰も~ない
・None of +不可算名詞→ 少しも~ない
ただ、日本語に訳した際の細かいニュアンスがそうなるだけで、正確な描写が必要な時以外は、どちらも言っていることは同じになります。
それを踏まえて次の例文を見てみます。
None of the money went into their own pockets.
→そのお金は一切、彼らの懐には入らなかった。
(引用:ENGLISH EX p380)
不可算名詞「the money」なので「少しのお金も入らなかった」になり、「少しも~ない」が適切な例です。
しかし、「none of」は可算でも不可算でも結局は「ない」です。
よって、リスニングや長文読解など速度が要求される場面では、「懐に入ったお金はなかった」という「ない」のイメージで理解すると楽になります。
none of の発音
「none of」の発音をカタカナにすると「ナノヴ」です。
「ノーン オブ」と間違えられやすいのですが、「none」の正しい発音は「ナン」です。
【nʌn】
none of の例文
None of my friends are married.
→私たちの友達は誰も結婚していません。
None of them could understand her lecture.
→誰も彼女の講義を理解できた人はいなかった。
None of us doubted his leadership.
→私たちの誰も彼のリーダーシップを疑う人はいなかった。
None of my family members agree with my travel plans.
→家族のだれも私の旅行計画に賛成していない。
(引用:ジーニアス総合英語第二版 p445)
None of them were completely convinced that Bill was a worthy successor to his predecessor.
→彼らの中の誰も、Billが前任者を継ぐにふさわしい継承者だとは、完全には納得していなかった。
(引用:ALL IN ONE 音速チャージ 例文84)
まとめ
・2つのモノ・人が「どちらもない」ことを表すのが「neither」
・「none」は3つ以上の物事・人が「何もない」ことを表す代名詞
・「none of ~」は主に主語で使われる
・意味は「何も / 誰も~ない」や「少しも~ない」で、後ろには名詞や代名詞が入る
・None of +可算名詞(複数形)→ どれも / 誰も~ない
・None of +不可算名詞 → 少しも~ない