「abound」は他の英単語とは少し違った使い方をする単語です。
そんな「abound」の意味と使い方、そして語源とは。
この記事では、それらを例文を交えながら見ていきます。
abound の意味
「abound(アバウンド)」は「豊富である」や「沢山ある(沢山いる)」という意味の自動詞です。
文脈によっては、「富む」「満ちている」「溢れている」と言うこともできます。
主に生き物、物事、形而上的なもの、問題などの数が多いときに使われます。
abound の使い方
「abound」には2つの使い方があります。
1つは「A abound in(on) B」の形です。
これは「BにはAが沢山ある(いる)」という意味になります。
もう1つは「A abounds in(with) B」の形です。
これは「AにはBが沢山ある(いる)」という意味になります。
一瞬、混乱してしまいますが、これが「abound」の不思議な使い方です。
次は例文を見てみます。
例文で比較
Birds abound in the forest.
→その森には鳥が沢山いる。
The forest abounds with(in) birds.
→その森には鳥が沢山いる。
文の構造が違うだけで、意味的には同じです。
・鳥がその森に沢山いる
・その森に鳥が沢山いる
この2つの文は、日本語ではどちらも意味が取れます。
そう考えると、「abound」は日本語的な単語かもしれません。
また、シンプルに、
「(主語) abound」
「(主語)は沢山ある / 豊富である」
という自動詞的な使い方もできます。
その他の「abound」の使い方
「abound」には他にも変わった使い方があります。
1つは、
「Rumors abound about(that) ~」
という形です。
これは「~についての噂がある」「~という噂が飛び交っている」という意味になります。
更に「Rumors」を「Theories」にした、
「Theories abound about(that) ~」
という形もあります。
これは「~という説がある」や「~という学説 / 理論がある」という意味です。
abound の語源
abound の語源は「ad(~から / 離れた)」+「unda(波 / 水)」にあります。
イメージとしては、波が押し寄せて水があふれている状態です。
そこから、豊富や沢山あるという意味に繋がります。
同じ語源を持つ仲間には、
・abundant(豊富な)
・abundance(豊富)
・surround(~を取り囲む / 囲む)
などがあります。
例文
Fish abound in the river.
→その川には魚が沢山いる。
This river abounds with(in) fish.
→この川には魚が沢山いる。
(→この川は魚が豊富です)
Risks abound.
→リスクは沢山ある。
Superstitions abound.
→迷信は沢山ある。
Blessings abound.
→恵みに満ち溢れている。
Corruption abounds in this country.
→この国には汚職が沢山ある。
Darkness and strangeness abound in children’s literature.
→児童文学には闇と奇妙さが沢山ある。
Rumors abound about the school's Seven Mysteries.
→学校の七不思議という噂がある。
Rumors abound that this company will unveil a new camera this year.
→今年、この会社は新しいカメラを発表すると噂されている。
Many theories abound about this mysterious object.
→この不思議な物体について多くの説がある。
Lots of theories abound that he was murdered.
→彼は殺されたという説が沢山ある。