例文で見る「hear that SV」と知覚動詞「hear +O +do」の違い。分詞が使われる場合とは?

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「hear that SV」と知覚動詞「hear+O+C」の違い

 

「hear that SV」=「SがVするのを聞いた」

 

「hear +O + C」=「OがCするのが聞こえた」

 

この2つは意味が異なります。

 

そのため、書き換えることができません

 

 

この2つの使い方と意味が混ざる理由は、日本語ではどちらも「聞いた」と訳せてしまうからです。

 

 

更に、第五文型(S + hear +O + C)として使われている C には「do(動詞の原形)」だけではなく「分詞(doing / 過去分詞)」が入るため、余計にややこしくなっています。

 

 

この記事では、それらの違いを例文を交えて見ていきます。

 

hear that SV の意味

 

hear that SV」の意味は「間接的に聞いている」で、「情報として知る」のニュアンスが含まれます。

 

よって、「hear that SV」は「~だそうだ」や「~らしい」を表す伝聞の意味になります。

 

日本語的には「耳にする」とも訳せます。

 

 

 

例えば、「I hear that he's getting married.」という文。

 

意味は「彼は結婚するらしい」です。

 

 

これは、

「彼が結婚するという情報を聞いた」

「結婚するらしい」

「結婚するようだ」

というように、情報として何かを聞いた時に「hear that SV」が使われます。

 

※that はしばしば省略され、「hear SV」になります。

 

 

 

次の文の場合も同様です。

 

I heard that She is going out.

 

 

意味は「彼女が出かけるということを聞いた」になります。

 

誰かから「彼女出かけるってよ」という話を聞いた場合は、この形が使われます。

 

 

これがもし「彼女が出ていく音が聞こえた」のように、直接何かを聞いた場合は、知覚動詞の hear が使われます。

 

知覚動詞「hear +O + do」の意味

 

hear +O + 動詞の原形」は知覚動詞として使われており、意味は「O が~するのが聞こえる」になります。

 

 

例えば、先述の「彼女が出かける音を聞いた」。

 

これは「I heard her go out.」となります。

 

 

これは間接的に何かを聞くのではなく、「自分の耳で知覚」していることを表しています。

 

玄関を出る音だったり、車を出すエンジン音だったり、彼女が出かける何らかの音を直接耳で聞いています。

 

そこから、「彼女が出かけるのが聞こえた」となります。

 

 

例文

I heard someone call my name.

 

→誰かが私の名前を呼ぶのが聞こえた。

これは「誰かが私の名前を呼ぶのを自分の耳で聞いた」のニュアンスがあります。

 

hear+that節と知覚動詞の比較例文

 

もう1つ、違いを比較する例文を見てみます。

 

例文

1.「I heard her play the piano.

 

2.「I heard she plays the piano.

 

日本語訳

1.「彼女がピアノを弾くのが聞こえた

 

2.「彼女はピアノを弾くそうです

 

もう少し詳しく見ると、

 

1は「私の耳で彼女の演奏を聞いた

 

2は「彼女はピアノを弾くという情報を聞いた

 

 

このような違いがあります。

 

hear O doing になる場合

 

hear + O + 分詞(doing)」になる場合があります。

 

「hear +O + do」との違いを日本語にすると、「~するのを聞く」と「~しているのを聞く」です。

 

 

 

例えば、「I heard someone singing.」の意味から考えてみます。

 

意味は「誰かが歌っているのが聞こえた」です。

 

 

これが「I heard someone sing.」になると、「誰かが歌うのが聞こえた」になります。

 

 

 

日本語にすると、どちらもほぼ同じ意味で通じます。

 

実は、英語でも日本語と同じような使われ方をしています

 

現在形と分詞の文法的な違い

 

ただ、現在形と分詞では文法的な違いがあります。

 

・「I heard someone singing.」=「誰かが歌っているのを一部分聞いた

 

・「I heard someone sing.」=「最初から最後まで(一部始終)歌うのを聞いた

 

このような違いがあります。

 

 

しかし先述のように、厳密な区別が必要な時以外、日常会話レベルではどちらも同じような意味で使われています。

 

hear O 過去分詞 になる場合

 

hear + O + 過去分詞」の形で、「O が~されるのが聞こえた」とすることもできます。

 

 

例えば、「I heard my name called.」の場合。

 

これは「私の名前が呼ばれるのが聞こえた」になります。

 

 

 

They heard the door opened.

 

なら

 

彼らはドアが開けられるのを(開けられる音を)聞いた

 

となります。

 

 

このように「られる」と言いたい場合は過去分詞が使われます。

 

hear that と 知覚動詞 hear の例文

 

I heard he was singing.

 

→彼が歌っていたそうです。

 

 

I heard him singing.

 

→彼が歌っているのを聞いた。

 


I heard the bell ringing.

 

→ベルが鳴っているのが聞こえた。

 

 

I heard someone screaming outside.

 

→外で誰かが叫んでいるのを聞いた。

 

 

I hear the door is not open.

 

→そのドアは開いていないと聞いています。

 

 

I heard our flight was cancelled.

 

→私たちの乗る飛行機がキャンセルされたと聞いた。

 

まとめ

 

・「hear that SV」は「~のことを聞いた」という伝聞

 

・「hear +O +do」は「直接聞いた / 聞こえた」

・「hear +O +doing」は「Oが~するのが聞こえた」

・「hear +O +過去分詞」は「Oが~されたのが聞こえた」

 

・「hear +O +do」と「hear +O + ing」の使い分けは意外と曖昧

 

 

 

その他の知覚動詞に関してはこちらの記事をご覧ください。

 

例文で学ぶ知覚動詞(hear,see,watch,feel)の使い方|動詞の原形と doing/過去分詞の意味の違い