英語で「おすすめ」と言いたい時は「recommend」を使います。
しかし、「これがお勧めです」という時に「I recommend you.」を使うのは間違いです。
この記事では、例文を交えながら「recommend」の使い方と文法、「suggest」との違いを見ていきます。
- 英語で「~がお勧めです」は「I recommend +名詞」
- 「~することをお勧めします」は動名詞
- 「誰々にお勧め」は「to」
- recommend +that節の使い方に注意
- I recommend you.は間違い
- 「お勧めされました」は受動態
- 「何がお勧めですか?」の言い方
- recommend と suggest の違い
- 名詞形は「recommendation」
- 用法のまとめ
英語で「~がお勧めです」は「I recommend +名詞」
英語で「~がお勧めです」は「I recommend +名詞」の形になり、「名詞」にはお勧めするものが入ります。
I recommend it.
→(それが)お勧めです。
I recommend that restaurant.
→そのレストランがお勧めです。
I recommend this dictionary.
→この辞書をお勧めします。
→この辞書がお勧めです。
「~することをお勧めします」は動名詞
「~することを」と言いたい場合は「動名詞(動詞のing)」を置きます。
I recommend going.
→行くことをお勧めします。
I recommend watching this video.
→この動画を見ることをお勧めします。
I recommend doing it first.
→それを最初にやることをお勧めします。
I recommend being honest.
→正直になる(言う)ことをお勧めします。
※形容詞は「being +形容詞」の形
聖剣伝説3の例文
Heading to Laurent? I highly recommend stopping by the Night Market in Beiser on your way.
「ローラントに行くのか? 途中でバイゼルのナイトマーケットに立ち寄ることを強くお勧めします」
このように「highly recommend(すごくおすすめ)」もよく使われます。
head to → ~に行く / 向かう
highly → 非常に
stop by → 立ち寄る
on one's way → 途中で
「誰々にお勧め」は「to」
「誰々に」と言いたい場合は「to」で繋げます。
I recommend that to you.
→それをあなたにお勧めします。
I wouldn't recommend that to you.
→あなたにはお勧めしません。
I recommended the dictionary to everyone.
→私はその辞書を皆に推薦した。
(引用:ウィズダム英和辞典第4版)
聖剣伝説3の例文
I'm from Beiser myself, so I love to recommend it to others.
「私自身もバイゼル出身なので、それを他の人にお勧めするのが大好きなんです」
recommend +that節の使い方に注意
「recommend +that節(SV)」の形で使うこともできます。
しかし、that節内の動詞は原形になることに注意します。
原形になる理由は「should」が省略されているからです。
I recommended she go.
→私は彼女が行くことを勧めた。
※「she should go」の省略
I recommend you be careful.
→気を付けることをお勧めします。
※「you should be careful」の略
His doctor recommended that he quit smoking.
His doctor recommended that he should quit smoking.
→医者は彼にたばこをやめるように勧めた。
(引用:ENGLISH EX p136)
The tour company recommends we be at their bus station by 9:30 the next morning.
→旅行会社は、翌朝9時30分までに、会社のバス乗り場にいるよう勧めているの。
(引用:速読速聴・英単語 Basic 2400 ver.4 p306)
I recommend you.は間違い
以上見てきたように、「I recommend」の後ろには「お勧めするもの」が入ります。
よって、「あなたにお勧めです」を「I recommend you.」と言うのは間違いになります。
「I recommend you.」の意味は「"あなたを"お勧めします」で、相手を何かに推薦するような意味になってしまいます。
「recommend 人 to」も間違い
「recommend 人 to」も間違いです。
この形は使われず、先述のような「recommend A to 人」や「recommend +that節(SV)」が使われます。
このような間違いが起こる理由は、日本語の「あなたにお勧めします」から英語に訳した際に「I recommend you.」になってしまうのだと思われます。
「お勧めされました」は受動態
「~をお勧めされました」は受動態にします。
I was recommended this product.
→この商品をお勧めされました。
I was recommended to eat yogurt.
→ヨーグルトを食べることをお勧めされました。
「何がお勧めですか?」の言い方
英語で「何がお勧めですか?」は「What would you recommend?」や「What do you recommend?」が使われます。
直訳だと「あなただったら何をお勧めしますか?」になります。
レストランで「How do you like your steak?(肉の焼き加減はどうしますか?)」と聞かれ、何が良いのか分からなかったら「What would you recommend?」と返すこともできます。
逆に自分が聞かれた場合は「I'd recommend ~」と答えます。
この「I'd(I would)」は「私だったら~をお勧めします」のニュアンスです。
他には「Do you have any recommendations?(何かお勧めはありますか?)」という聞き方もあります。
どれがお勧めを聞きたい場合は「What +名詞」
より具体的に「どれがお勧めなのか」を示したい場合は「What +名詞」の形になります。
What dessert do you recommend?
→どのデザートがお勧めですか?
What restaurant do you recommend?
→どのレストランがお勧めですか?
What hotel do you recommend?
→どのホテルがお勧めですか?
これらはこの形で使われるので、丸暗記フレーズになります。
recommend と suggest の違い
類語「suggest」には「~を提案する」や「~をほのめかす」という意味があります。
しかし、「~をお勧めする」という意味の場合は「recommend」とほぼ同じ意味で使われ、単語の使い方も同じです。
I suggest getting help with your problem.
→あなたの問題について助けを得る(助けを求める)ことをお勧めします。
I suggested he change jobs.
→職を変えることを彼に勧めた。
名詞形は「recommendation」
「recommendation」は recommend の名詞形です。
Do you have any recommendations?
→何かおすすめはありますか?
Do you have any recommendations for similar games?
→(それと)似たようなゲームでおすすめはありますか?
Do you have any recommendations for books that I might enjoy?
→私が楽しめるようなおすすめの本はありますか?
※後ろに「for」+複数形が続きます。
用法のまとめ
・「recommend」は他動詞
・「recommend +名詞(お勧めするもの)」が基本
・「I recommend you.」は「"あなたを"お勧めする」になってしまう
・「~することを」は「recommend +動名詞(動詞のing)」
・「誰々に」は後ろに「to」で続ける
・「recommend +that節」は that節内の should の省略により動詞の原形になる点に注意
・「What do you recommend?」と「What would you recommend?」は丸暗記フレーズ
・「What 名詞 do you recommend?」の形で「どの~がお勧めですか?」
・名詞形は「recommendation」
・「お勧め」という意味の「recommend」と「suggest」はほぼ同じ意味と使い方
・「suggest」には「~を提案する」や「~をほのめかす/ 暗示する」の意味もあるので注意