「tell」は「話す」や「言う」以外にも「分かる」という意味でも使われます。
しかし、その使い分け方は明確に決まっています。
更に間違いやすいのは、その「分かる」とは「理解する」ことではありません。
この記事では、例文を交えながら、それぞれの tell の使い方を見ていきます。
tell(分かる)の使い方とニュアンス
I can tell.
→私には分かります。
I can tell the difference.
→違いが分かります。
この2つの文の tell は「分かる」の意味で使われています。
この「分かるの tell」には決まった使い方があり、
・can と組み合わさる
・自動詞として使われている
・tell の後ろに名詞や文が続く
というのが「tell = 分かる」になる1つの目安です。
注意点は、この「わかる」とは理解することではなく、「察する」や「見て判断できる」のニュアンスを持つ点です。
例文
I can tell you like her.
→あなたが彼女を好きだということが分かります。
I can tell what you're thinking.
→あなたが考えていることが分かります。
How can you tell?
→どうして分かるの?
I can tell something's wrong, but I don't know what.
→何かがおかしいのは分かりますが、それが何かは分かりません。
I can't tell at all.
→全然分かりません。
I can't tell where I am.
→どこにいるか分かりません。
I can't tell the difference.
→違いが分かりません。
Can you tell the difference between A and B?
→AとBの違いが分かりますか?
I can't tell if it's going to rain or not.
→雨が降るかどうかわかりません。
I can't tell whether she's a good or a bad person yet.
→彼女が良い人なのか悪い人なのかまだ分かりません。
It's impossible to tell the difference.
→違いを見分けるのは不可能です。
このように、can とのセットや自動詞、「tell + 名詞 or 文章」の形になるのが「わかる」としての使い方です。
そのため、「話す」「言う」「教える」という意味とは、文章の構造で区別することが可能です。
tell(話す)との見分け方
「~に話す / 言う / 教える」の tell の後ろには「人」が入ります。
He told me about this statue.
→彼はこの像について話してくれた。
I'll tell him later.
→あとで彼に言います。
Can you tell me your name?
→名前を教えてくれます?
I told him to go home.
→私は彼に家に帰るよう言った。
She told the children the story of Bethlehem.
→彼女は子供たちにベツレヘムの物語を話しました。
He didn't tell me why.
→彼は何故かを(理由を)教えてくれなかった。
Can you tell me how to get to the station?
→駅への生き方を教えてくれますか?
以上のように「tell + 人」が基本の形になります。
tell the truth などの場合
他にも「tell the truth(真実を言う)」や「tell a joke(冗談を言う)」などの表現があります。
「これって tell + 名詞じゃないの?」と思うかもしれません。
しかし、実はこれは「tell me the truth」や「tell a joke to you」から人の部分が省略された形になった慣用表現の一種です。
※「tell + 人 + 名詞」は「tell + 名詞 + to + 人」に書き換え可能です
このように、誰に言うか明確な場合は略される場合があります。
まとめ
・「tell」が「分かる」になるのは「can tell」「自動詞」「tell の後ろに名詞や文が続く」の構造になる時
・「~に話す / 言う」は後ろに「人」が入る
・「tell the truth」などは慣用的に使われているルール外の表現もある
また、「違いが分かる」という意味で「tell the difference」 もよく使われます。
詳しくはこちらの記事をご覧ください。
・【例文で学ぶ】「tell the difference between」 の意味と使い方