part with の意味と使い方
「part with」には「(大切なものなど)を手放す」や「~を処分する」という意味があります。
ここには「本当はそうしたくないけど」のニュアンスが含まれます。
この表現は受け身では使われません。
part with ニュアンスと覚え方
・自動詞「part」→「分かれる」「別れる」
・他動詞「part」→「~を引き離す」「~(カーテン・唇など)を開く」
というように、part は何かが離れるニュアンスを持ちます。
よって、覚え方も「わかれる = 離れていく」というイメージをすると頭に残りやすくなります。
先述の「part with」は自動詞に with が付いた形です。
「~を手放す / 処分する」の意味は「自分と離れる」のイメージが元にあります。
また、名詞「part」の意味は「部品」や「一部」で、複数形は「パーツ」としてカタカナでも使われています。
機械などのパーツは、別れている部品や全体の一部分を指します。
with が使われる理由
with の基本的な意味は「~と共に」ですが、part with は「分かれる」という逆の意味で使われています。
では何故 with なのかと言うと、実は少し特殊な使い方をされています。
同じ使い方をする例を上げると、「break with」の「~と決別する」や「~と関係を断つ」という意味があります。
そのため、with にはそのような使い方もあると頭に入れておきつつ、「part with」で1つのかたまりとして覚えるべき表現です。
何故なら「そういうものだから」です。
語学は「そういうもの」と考えるのも大事
もう少し細かく見ると、例えば日本語の「誰々と付き合う」と「誰々と別れる」の2つの文。
くっ付くことを「誰々"と"付き合う」、別れることも「誰々"と"別れる」で、両方「と」が使われます。
では何故「誰々から別れる」ではなく「誰々と別れる」が使われているのかという説明を求めるのは、語学ではなく言語学の世界になってしまいます。
仮に外国の方に「日本語ではどうして別れるは"と"が使われるの?」と聞かれても、「一般的にそう言うから」としか言えません。
それと同じで、part with がどうして with かと言われたら「そういう使い方をするから」となっていまいます。
part with の例文
I couldn't part with the hat for some reason.
→その帽子は何故か手放せなかった。
We parted with the startup called ABC.
→私たちはABCという企業を手放した。
I'm reluctant to part with thise books.
→これらの本を処分するのは気が進まない。
the women who parted with their children
→子供たちを手放すことになった女性
I'm having a hard time talking them out of fighting a custody battle.
Neither of them is willing to part with their five-year-old son.
↓
彼らに養育権争いをやめさせるのに苦労しています。
二人とも5歳の息子を手放そうとしないのです。
(ALL IN ONE 例文161 より)