- say と tell の使い方の違い
- say +名詞
- say +文
- tell +人
- tell 人 that節 or 名詞節
- say と tell の言い換え
- 「分かる」と言う意味の「tell」
- まとめ
say と tell の使い方の違い
「say」と「tell」は後ろに入る単語が異なります。
そして、「tell」は後ろに置かれる単語によって意味が変わります。
・say +名詞
→~と言う / ~を言う
・say +文
→~だと言う
・tell +人
→~に言う / ~に話す / ~に教える
・tell +人+ that節 or 名詞節
→~と言うことを人に言う
・自動詞 tell
→分かる
・tell +名詞 or 文 or 名詞節
→~だと分かる
次は、それぞれの使い方を具体的に見ていきます。
say +名詞
「say」の後ろに名詞が入る場合は「~と言う / ~を言う」になります。
The teacher said a joke.
→先生はジョークを言った。
I said something stupid.
→馬鹿なことを言った。
They said their goodbyes.
→彼らは別れを告げた。
I didn't say anything.
→私は何も言わなかった。
You shouldn't say that.
→そんなことは言わない方がいい
このように、say の後ろには「言ったこと」が入ります。
say +文
say +文(that節)を続けると、「that節以下のことを言う」となります。
主語が自分以外の場合は「~と言っていた」と訳すこともできます。
※that は会話ではほぼ省略されます
I said (that) I didn't want to go.
→私は行きたくないと言った。
He said he was not afraid.
→彼は怖くないと言った。
She said she liked chocolate.
→彼女はチョコレートが好きだと言った。
He said he wouldn't go abroad this year.
→彼は今年は海外に行かないだろうと言っていた。
He said he couldn't come.
→彼は来れないと言っていた。
She said she would come to the party tomorrow.
→彼女は明日パーティーに来ると言った。
このように、主語が言った内容が、文として後ろに続きます。
「say」と that節の時制が一致していることに注意します。
これは間接話法の形です。
say の直接話法
「say」は直接話法の形を取ることもできます。
He said, “I'm thirsty."
→彼は「喉が渇いた」と言った。
say の後ろに、その人が言ったことをそのまま「"言った内容"」の形で続けます。
直接話法と間接話法の言い換え
先述の直接話法「He said, “I'm thirsty."」を言い換えるとこうなります。
He said that he was thirsty.
→彼は喉が渇いたと言った。
直接話法と間接話法の違いを簡単に言うと、「言ったことをそのまま伝える」か「自分の言葉に言い直して伝えるか」です。
tell +人
「tell」の後ろには「人」が入り、「誰々に言う」となります。
She told someone.
→彼は誰かに言った。
She didn't tell anyone.
→彼女は誰にも言わなかった。
I told her that.
→私は彼女にそう言いました。
I told him about my ex-boyfriend today.
→今日、私は彼に元カレのことを言いました。
I'm going to tell my girlfriend about my plans for this weekend.
→今週末の予定について彼女に話すつもりです。
このように、「tell 人」の形が基本です。
tell 人 that節 or 名詞節
後ろに that節を続けることもできますが、基本である「tell 人」に続く点に注意します。
そして、「that節以下のことを人に言う」となります。
She told me she would come to the party tonight.
→彼女は今夜のパーティに来ると私に言った。
She told me she would move to Tokyo.
→彼女は東京に引っ越すだろうと私に言った。
I was told that the meeting has been canceled tomorrow.
→明日のミーティングがキャンセルになったと言われました。
また、名詞節も続けることが可能です。
Will you tell me what happened?
→何が起こったか私に教えてくれますか?
say と tell の言い換え
以上の「say」と「tell」の使い方を踏まえた上で、次の例文を見てみます。
She said she didn't want to go.
→彼女は行きたくないと言った。
She said, "I don't want to go."
→彼女は "行きたくない" と言った。
She told me She didn't want to go.
→彼女は私に行きたくないと言った。
上から「say +that節(間接話法)、say の直接話法、tell +人+that節」です。
イメージとして、
・言った内容を伝える場合は「say」
・「誰々に」を入れたい場合は「tell」
と考えると、使い分け方が頭に入りやすくなると思います。
ただし、「I said that to her.(彼女にそれを言った)」という形も可能で、間違いではありません。
間違いではないのですが、「I told her that.」の方が簡潔で自然な言い方です。
「分かる」と言う意味の「tell」
自動詞「tell」か、tell の後ろに名詞、文や名詞節が続く場合は「分かる」や「判断できる」という意味になります。
I can tell.
→分かります。
Can you tell?
→分かりますか?
I can tell you like her.
→あなたが彼女を好きだと分かります。
How can you tell?
→どうして分かるんですか?
I can't tell if you like her.
→あなたが彼女を好きかどうか分かりません。
I can't tell the difference.
→違いが分かりません。
I can't tell where I am.
→どこにいるか分かりません。
この意味の「tell」は「察する」や「見て判断できる」の「分かる」のニュアンスを持ちます。
tell がこのような意味になる理由は、「そのようなことが伝わってくる」という所から「察する」に繋がります。
より詳しくは「「わかる」という意味の「tell」の使い方|「話す」との見分け方」の記事と合わせてご覧ください。
まとめ
・「say +名詞」は「~と言う」
・「say +文(that節)」は「~だと言う」
・「say +文(that節)」は間接話法
・直接話法は「"言った内容"」を言葉通りに伝える形
・「tell +人」は「(人)に言う / ~に話す / ~に教える」
・「tell 人 +文 or 名詞節」は「~と言うことを人に言う」
・「自動詞 tell」は「分かる」
・「tell +名詞 or 文 or 名詞節」は「~だと分かる」
・この「分かる」とは「察する」のニュアンスを持つ