「would often」と「used to」
これらはどちらも「よく~したものだった」という訳が当てられます。
しかし、英語のニュアンスは少し異なります。
それらの使い分けや意味を1つずつ見ていこうと思います。
「would often」と「used to」の違い
「would often」は文法的には「(昔は)よく~したものだ」です。
これは過去の習慣に言及しています。
過去によくやっていたことを言いたい時に使います。
「used to」は文法的には「以前は~した」「以前は~があった」という現在と過去の対比を表します。
ニュアンス的には「昔はよくやっていたけど、今はやっていない」「昔は存在していたけど、今はもう存在しない」になります。
次はそれらの違いをもう少し詳しく見ていきます。
「would often」のニュアンス
「would often」は回数を表す「often」が入っています。
「often」は「しばしば」「たびたび」という意味です。
そこから、かつて習慣的にやっていたことを表します。
直訳するなら、「昔は~をよくやっていた」です。
しかし実は、そこに「今現在」についての言及はありません。
つまり、正確には
「would often」=「昔はよくやっていた(けど今は不明)」
になります。
現在はどうなのか、ということは話している本人にしか分かりません。
そのため、「would often」には
・「前はやっていたけど、今はやっていない」
・「今もやらなくはないけど、昔より回数は減った」
の2つのニュアンスが含まれます。
これは
Aさん「前はよくテニスをしていたなぁ(I would often play tennis)」
Bさん「今もまだやっているの?」
と返されるかもしれません。
「would often」の後は動作動詞のみ使えます。
「used to」のニュアンス
「used to」は「昔は習慣的にやっていたけど、今は全然やってない」です。
つまり、「昔と今を比べて、やらなくなったこと」を表すときに使います。
「would often」と比べて明確です。
そして、もう1つ意味があります。
「昔は存在したけど、今は存在しないもの」を表すときに使います。
・昔はここにパン屋があったと言いたい時(現在パン屋は無い)
・今はビルが立っているけど、昔はここは公園だったと言いたい時
などは「use to」を使います。
動作動詞と状態動詞の両方が使えます。
例文
I used to play tennis.
→昔はよくテニスをしていた(けど今はやっていない)。
I would often play tennis.
→昔はよくテニスをしていたなぁ。
I used to go to the movies.
→昔はよく映画を見に行った(けど今は全然行かない)。
I would often go to the bar.
→昔、そのバーに結構行ったなぁ。
I used to read this all the time as a kid.
→子供の頃、これをずっと読んでた(けど今はもう読んでいない)。
I used to live in New York.
→前はニューヨークに住んでいた(けど今は引っ越した)。
There used to be a convenience store here.
→前はここにコンビニがあった(けど今はもうない)
I would often play the piano.
→昔はよくピアノを弾いていたなぁ。
I used to play the guitar.
→昔はよくギターとピアノを弾いていた(けど今はもう弾いていない)。
There used to be a good restaurant near here.
→この近くに良い感じのレストランがあった(けど今はもうない)。