今回焦点を当てるのは、英会話の前段階のスピーキング練習です。
昔と比べ、英会話教室やアプリなど、実際にネイティブの方と話せる機会が増えています。
しかし、英語を話すトレーニングをしてない人は、いざ話そうとした時、言葉がなかなか出てきません。
定型文は言えても、会話となると難しいのが実際の所です。
・自分が言いたいことをきちんと言える
・相手にきちんと伝えられる
・相手の言っていることが分かる
会話において、このような「発信する能力」と「文を理解する能力」は非常に重要です。
いくら相手の話を理解できたとしても、こちらから発信できず、相手に伝わらなければ、コミュニケーションが取れているとは言えません。
逆もまた然りです。
そのため、英会話の前段階として、ある程度のスピーキング能力を事前に身に付けていた方が、英会話のレベルアップも効率的になります。
そこで効果的なのが「英語の独り言」です。
独学でのスピーキング練習は独り言が効果的
独学でスピーキングを鍛える方法は英語での意識的な独り言です。
とは言っても、急に英語で話せと言われても無理です。
そこでおすすめなのが、英文法書、参考書、単語帳などに載っている、日常でも使えそうな例文を抜き出して練習する方法です。
独り言の練習方法
例えば、「I usually eat toast for breakfast.」という文があります(アトラス総合英語p41より)。
普段トーストを食べるなら、この文を何度も口に出して言います。
食べない人なら、自分の食べるものと単語を入れ替えます。
他にも、「breakfast」を「lunch」や「dinner」に変える。
「食べた」という過去形にして、いつ食べたのかを最後に付け加える。
否定文にしたり疑問文にしたり。
このように、少しずつパーツを変えていきながら、文を派生させていきます。
この時、ただ音読するのではなく、実際の会話で言っている体で独り言をします。
派生パターンもスラスラ言えるようになったら、また別の文を抜き出します。
この時、抜き出した文章をノートなどにメモをしておいて、いつでも復習できるようにしておきます。
そうでないと、いくら練習したとしても、忘れる文章が出てきます。
言えないことや忘れることは問題ではない
上手く言えなかったり、忘れることは問題ではありません。
大事なのは何度も繰り返し、忘れるたびに復習することです。
これを毎日やっていると、少しずつ文章のバリエーションが増えていきます。
そうなると、色々な文章を組み合わせて、少しずつ自分の言いたいことが言えるようになっていきます。
言える文章が増えたら、これからやること、今日やったこと、思っていること、または身近にあるものを説明するなど、どんどん意識的に口から英語を出し続けます。
この段階になったら、後は継続あるのみです。
フレーズから学ぶ方法
英語教材の中にフレーズ集や瞬間英作文があります。
それらを使って練習する方法も効果的です。
おすすめは「英会話なるほどフレーズ100」と「Jump-Start! 英語は39日でうまくなる!」です。
この2冊は会話での語彙を増やしつつ練習もできる良書になっています。
詳しくはこちらをご覧ください。
・「英会話なるほどフレーズ100」の使い方|英会話初心者に最適な本
・【初心者向け】瞬間英作文のおすすめ教材「Jump-Start! 英語は39日でうまくなる!」【レビュー】
スピーキング練習の3つのポイント
・実際に言っている体で話す
・現実と照らし合わせる
・使用する文のレベルを上げ過ぎない
1つは先述したように、本当に自分の事であるかのように口に出す(文章を暗唱する)ことです。
その言葉を実際に言っている状況を想像しながら暗唱します。
ドラマのセリフを練習するようなイメージです。
2つ目は、現実と照らし合わせることです。
いくら例文を暗唱や暗記したところで、実生活で使わないような文章ばかりでは効果が薄いです。
そのため、実際に日本語で自分が使っているような文章を元にするか、使いそうな文章に改変します。
3つ目はレベルを上げすぎないことです。
これまでスピーキングの練習をしてこなかった人は、基礎から始めるのが一番です。
リーディングやリスニングがある程度できるから、スピーキングも同じくらいできるだろう、と思うと罠に陥ってしまいます。
スピーキングも中学英語レベルから始めます。
自分のレベルよりも上の教材やトレーニングを始めてしまうと、挫折する原因にもなります。
何より、続けられません。
そのため、後述するおすすめ書籍や、総合英語レベルの例文でスピーキングの独り言を始めるのが適切です。
スピーキングの練習をする目的
・言葉が口からパッと出てくるようにすること
・言葉(文章)のバリエージョンを増やすこと
この2つを意識しつつ、少しずつレベルを高めていきます。
「日本人は難しい単語を知っていたり、難しい問題は解けるけど、会話ができない」と指摘されるように、英語を読む能力とスピーキングは異なるスキルです。
よって、最初は慣れるまで少し大変です。
しかし、独り言に慣れてくると、意識しなくても、英語で考えられるようになってきます。
そして何より大事なのが英語での独り言を生活習慣の1つにすることです。
まとめ
・スピーキングを鍛えるのは英語での独り言が効果的
・既存の例文を参考にする
・フレーズ集や瞬間英作文を参考にする
・実際に自分が言っている体で行う
・現実で使いそうな例文で練習する
・口から英語を出すことと語彙を増やすことが練習の目的
さらに一歩進んだ独り言練習法はこちらをご覧ください。
・英語で独り言練習をする具体的な方法とコツ【日常から英語を引き出す練習】