「It's dangerous to」と「It's dangerous for」の意味と使い方の違い|「It's dangerous + that節」に注意

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It's dangerous to と It's dangerous for の意味と使い方の違い

 

dangerous」は「危険な」という意味の形容詞です。

 

 

It's dangerous.」で「(それは)危険です」になります。

 

 

 

その応用として「It's dangerous to」と「It's dangerous for」がありますが、使い方には注意が必要です。

 

使い方

It's dangerous to + 動詞の原形 → ~することは危険だ

 

 

It's dangerous for +人や地域など → ~にとって危険だ

 

 

It's dangerous for 人 to 動詞の原形 → 人にとって~することは危険だ

 

 

It's dangerous for は It's dangerous + that節に書き換えることはできない

 

これらの違いを1つずつ見ていきます。

 

 

It's dangerous to の意味とニュアンス

 

「It's dangerous to」の後ろには動詞の原形が入り、「~することは危険だ」になります。

 

 

ここには「~するという"行為"は危険だ」のニュアンスがあります。

 

 

例文

It’s dangerous to walk at night here.

 

→ここを夜歩くのは危険です。

 

 

It's dangerous to go alone.

 

→一人で行くのは危険です。

 

 

It's dangerous to use a ladder on your own.

 

→一人で梯子を使うのは危険です。

 

 

It's dangerous to swim in this river.

 

→この川で泳ぐのは危険です。

 

 

This river is dangerous to swim in.

 

※上記の言い換え表現&受験英語的な表現

 

It's dangerous for 人 to の意味と使い方

 

It's dangerous for 人 to 動詞の原形」の形で「人が~するのは危険だ」となります。

 

 

この「人」とは特定の人の場合もあれば、一般的な人々を表す場合もあります。

 

 

1つ例文を見てみます。

 

例文

 

It's dangerous for a child to swim in this lake.

 

意味は「子供がこの湖で泳ぐのは危険だ」です。

 

 

「It's dangerous for a child.(子供にとって危険だ)」という文に「to do(~することは)」と説明を加えている構成です。

 

 

この「a child」は特定の子供を指しているのではなく、子供全般を指しています。

 

 

「It's 形容詞 for 人 to」は「for + 人」の部分が主語的な扱いになるので、日本語訳は「子供が~するのは危険だ」が自然になります。

 

 

そして、ここには「湖で泳ぐという行為が子供にとって危険」のニュアンスがあります。

 

地域や分野が入る

 

また、for の後ろに地域分野などが入ることもあります。

 

例文

It's dangerous for me to go into bookstores.

 

→本屋に入るのは私にとって危険です。

 

※本屋に行くと、つい余計に買ってしまうなどのニュアンス

 

 

 

It's dangerous for us to have a sustained high temperature.

 

→我々にとって高温が続くのは(体調的に)危険だ。

 

 

It's dangerous for him to be drinking alcohol while he's taking that medication.

 

→彼がその薬を飲んでいる間、お酒を飲むのは(彼にとって)危険だ。

 

 

It's dangerous for society.

 

→社会にとって危険です。

 

 

It's dangerous for the region.

 

→地域にとって危険です。

 

「It's dangerous + that節」の意味と「for + 人」との違い

 

It's dangerous + that節」の場合は意味が変わってきます。

 

 

that節が現在形の場合、一般論ではなく「~という事実」を表します。

 

 

ニュアンスの違い

 

It's dangerous(for 人)to do → (人が)~するという行為が危険だ

 

It's dangerous that ~ → ~という事実が危険だ

 

 

 

先ほどの「It's dangerous for a child to swim in this lake.」をthat節に書き換えてみます。

 

 

It's dangerous that a child swims in this lake.

 

 

これは「とある子供が湖で泳いでいるという事実あり、そのことが危険だ」になります。

 

 

イメージ的には「湖で泳いでいる子供が(他の人などにとって)危険だ」になり、意味が変わってきます。

 

「夜に女性が一人でこの辺りを歩くのは危険」の英訳

 

夜に女性が一人でこの辺りを歩くのは危険です」という文を英語にしたい場合。

 

 

 

答えはこうなります。

 

It's dangerous for a woman to walk alone in this area at night.

 

(引用:ENGLISH EX p138)

 

 

一般的に女性は危ない」ということを言いたいので、「It's dangerous for a woman」の形になります。

 

 

これが「It's dangerous that a woman walks alone in this area at night.」になると、「ある女性が夜に一人で歩いていて、そのことが危険だ」となります。

 

 

 

もし、ホッケーマスクを被ったチェーンソー男がいたとしたら、

 

It's dangerous that Jason walks in this area.

 

になります。

 

 

何故なら、「ジェイソンがこのエリアを歩いているということが危険」だからです。

 

 

 

以上のように、「It's dangerous for」を「It's dangerous that」に書き換えることはできません

 

 

たまに「It's dangerous that節は誤用(使わない)」と言われますが、誤用なのではなく、そもそも意味が異なります