give up の意味と使い方
「give up」は、カタカナで「ギブアップ」と使われているように「諦める」や「参った」という意味です。
この意味の場合は自動詞的に使われます。
I give up.
諦めた / ギブ / 参った。
Don't give up.
諦めるな。
そして、「give up」に目的語が置かれると、日本語の「諦める」より広い意味を表すようになります。
そのため、「~を諦める」だけではなく「~を辞める」の意味も含むようになります。
「give up A」の意味と使い方
「give up A」または「give A up」の形で「Aを辞める」や「Aを諦める」になります。
主に習慣や行動(行為)に対して使われ、後ろには動詞のingが置かれることも多いです。
この「give up +動詞のing」は「既に始めていることを辞める」というニュアンスがあります。
例えば、よく出てくる例文の「I gave up smoking.(煙草を辞めた)」は、「これまで行っていた煙草を吸うという習慣を辞めた」ことを意味します。
He gave up climbing Mount Fuji.
彼は富士山に登るのを諦めた。
この文は、「富士山に登ろうとしていたけど諦めた」ことを意味しており、既に登るための行動を起こしていたことが示唆されます。
登る準備はしていたけど辞めたのか、それとも途中まで登ったけど登頂は諦めたのかは文脈次第です。
ポイントは、「習慣を辞める」も「行動を諦める」も「既にやっていることをやめる」というイメージがあることです。
give up trying to の意味
後ろに動詞のing を置くパターンでは、「give up trying to(~しようとするのを諦める)」もよく使われます。
こちらは「既に挑戦してみたけどダメだった」のニュアンスが強く出ています。
She gave up trying to fix the computer.
彼女はパソコンを直すのを諦めた。
I gave up trying to understand what's happening.
何が起きているのか理解しようとするのを諦めた。
Just don't give up trying to do what you really want to do.
あなたが本当にやりたいことをやろうとするのを諦めないで。
「望みを捨てる」
後ろに名詞を置くパターンでは、「望みを捨てる / 捨てない」の組み合わせがよく出てきます。
No one gave up hope of finding survivors.
誰一人として生存者発見の望みを捨てなかった。
(引用:ウィズダム英和辞典 第4版)
give up the idea of の意味とニュアンス
「give up the idea of +動詞のing」は「~することを諦める」です。
He gave up the idea of climbing Mount Fuji.
彼は富士山に登ることを諦めた。
直訳だと「富士山に登るという考えを諦めた」で、これは「登ろうと思ったけど、何らかの要因によって諦めた」ことを意味しています。
つまり、行動を起こす前です。
次の例文も同様です。
I gave up the idea of going to the movies.
映画に行くのを諦めた。
この文は「映画を観に行こうと思っていたけど、何らかの要因があって行くのを諦めた」ことを意味しています。
言い換えると「映画に行くという考えを捨てる」です。
もしこれが「give up going to the movies」になると、映画に行くという習慣や行動を辞めることになるので、この人は二度と映画を観に行かない可能性があります。
give up on の意味とニュアンス
「give up on」も「~を諦める」と訳せますが、「~に見切りをつける」のニュアンスが強く出ています。
I gave up on music.
音楽を諦めた。
この文は、ただ単に音楽を辞めたというよりも、「自分には才能がないと感じて音楽を辞めた」などのような「音楽というものに見切りをつけた」というニュアンスが含まれています。
そこから、後ろに「人」が入ると「人を見限る」の意味になります。
I gave up on him.
彼を見限った。
「やろうと思ったことを諦める」の意味
「give up on」は「やろうと思った行動を諦める」という意味でも使われます。
例えば、「(何らかの理由があって)ジムに行くのを諦めた」なら「I gave up on going to the gym.」と言うことができます。
これが「I gave up going to the gym.」になると、ジムに行く習慣や行動をやめることを意味するので、「ジムに通うのをやめた」と訳すことができます。
まとめ
・自動詞的な「give up」は日本語の「ギブアップ」とほぼ同じ
・「give up A」または「give A up」は「Aを辞める」や「Aを諦める」
・主に習慣や行動(行為)に対して使われる
・「give up +動詞のing」は「既に始めていることを辞める」のニュアンス
・「give up trying to(~しようとするのを諦める)」のパターンが多い
・「give up the idea of +動詞のing」は「~することを諦める」
・「~しようとする考えを辞める」ところから、行動を起こす前にその行動をやめることに対して使われる
・「I gave up on ~」は「~を諦める」と訳せるが、「~に見切りをつける」や「~を見限る」のニュアンスが強い
・「やろうと思った行動を諦める」の意味でも使われる
より口語的な表現の「~しないことにした」は「decide against +動詞のing」や「decide not to」が使われます。