【レビュー】ALL IN ONE コンサイス 英語上級者になるための390例文【第4版との違いと比較】

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『ALL IN ONE コンサイス』の概要とレベル

 

ALL IN ONE コンサイス 英語上級者になるための390例文』は、『ALL IN ONE 第5版』の簡潔版(コンサイス)に当たります。

 

 

 

今回紹介するコンサイスは「例文+語彙メイン」なのに対し、後に発売されるコンプリートは「コンサイスの内容に詳しい文法解説などが追加された版」です。

 

※「ALL IN ONE コンプリート」に関しては後述します

 

 

 

『ALL IN ONE コンサイス』は語彙力と文法力を強化し、読解力のレベルを上げる本です。

 

 

身につく英語力

最難関大学や英検準1級に必要な語彙力と文法力

 

英検1級合格の基礎になる語彙力と文法力

 

時事英語や評論文を読むために必要な語彙力と文法力

 

 

レベル的には『ALL IN ONE 第4版』とほぼ同じで、『DUO3.0』や『速読英単語上級編』などに近いです。

 

 

 

英語学習としては中級に当たり、1つの区切りのラインでもあります。

 

言い換えると、上級への足掛かりであり、土台となるレベルです。

 

そのため、受験や英検を受けない方でも、英語を学ぶ上で必要な語彙や文法を学ぶのに適しています。

 

ALL IN ONE コンサイスの対象者

 

以上により、本書の対象者は以下のようになります。

 

対象者

1. 最難関大学の読解問題を得点源にしたい受験生

 

2. 英検準1級に合格する読解力を身に付けたい方

 

3. 英検1級(1次試験)の基礎固めをしたい方

 

4. 時事英語・一般教養の英語に強くなりたい方

 

5. 海外留学(大学・大学院)の準備をしている方

 

※最難関大学は東大・京大・阪大・一橋大・東工大と早慶上智の上位学部

 

(引用:本書 p2)

 

 

このように、初心者向けではありません

 

 

順序としては、高校レベルの基礎単語や文法を学んだ後に使う本です。

 

 

 

初心者の場合は、同シリーズの「ALL IN ONE Basic」、超初心者は「Jump-Start! 英語は39日でうまくなる」のレベルから始めないと、挫折する可能性が極めて高いです。

 

 

ALL IN ONE コンサイスと第4版の違い

 

第4版との違い

例文の数が419本から390本に変更

 

音声が1時間20分から58分に(英語音声のみ)

 

「Grammar & Usage」がなくなった代わりに、文構造を解説した動画がある

 

新例文390本に変更

 

第4版の例文を全面改訂し、新例文390本となりました。

 

 

例文に含まれる単語・熟語は約4000語です。

 

 

 

第4版は「重要な単語・熟語3710語」なので、例文は減りましたが、よりギュッと詰まった形です。

 

 

 

例文の多くは一般的な文章ですが、会話も含まれており、それはスピーキングの材料にもなります。

 

 

また、旧版をやっている方なら「これはあの例文の言い換えバージョンかな?」というものも出てきます。

 

 

 

 

構成的には、1ページに1例文で、上から「例文→読み下し訳→日本語訳→語彙解説」という構成は第4版と同じで、例文も文法項目順に並んでいます。

 

 

巻末には例文に出てきた単語の多義語類語がまとめられています。

 

音声は58分

 

例文数が減ったことで、音声も58分で1周できるようになり、ナレーターはアメリカ英語とイギリス英語の2か国になりました。

 

 

音声は引き続き Youtube の公式チャンネルで公開されています。

 

ちなみに、例文は米英4人によるネイティブチェックが入っています。

 

「Grammar & Usage」が削除された理由

 

文法・語法を解説する「Grammar & Usage」が無くなりました

 

 

その理由は簡潔版ということ以外に、こう説明されています。

 

第4版は単語・熟語帳として使用されるケースが多く、携帯性を望む声が多かったことから、本書では文法の説明欄を設けず、その代わりに、文法ポイントを「熟語」や「構文」の形にして Words & Phrases 欄に掲載しました

 

(引用:本書 p484)

 

 

形態としては、第4版の通常版と携帯版の違いに近いかもしれません。

 

 

 

 

個人的には、ALL IN ONE 第4版の文法・語法解説は「あくまで学習の補助」であり、その補助や知識が役立つかは個人のレベルによると思っています。

 

 

そのため、「あった方がいい人」「ない方がいい人」「あったらあったで良いけど、別になくてもいい人」に分かれると思います。

 

 

ただ、プラスの例文がなくなった点は少し残念ですが、そこは「コンサイス」の所以でもあります。

 

例文の解説動画

 

本書内の解説が減った代わりに、例文の構造(5文型と語彙間の修飾関係)の解説動画を Youtube の公式チャンネルで観ることができます。

 

 

文構造が分からない場合は確認可能です。

 

 

学習サポート

 

本書には解説動画以外にも学習サポートが提供されています。

 

学習サポート

「読み下し+英語例文の音声」と「読み下しだけの音声」の例文の音声補助ツール

 

例文の下に 空白の行があるPDFファイル

 

学習頻度表(PDFとExcel)

 

 

いずれも公式サイトにまとめられており、こちらからダウンロード可能です。

 

 

サイズの変更

 

第4版と比べ、新書本のような縦長になりました。

 

 

同シリーズの『ALL IN ONE TOEIC テスト 音速チャージ!』や『速読英単語(速単)シリーズ』と同じタイプです。

 

 

 

そして、494ページあるため、厚みは総合英語や『大学入試 無敵の難単語PINNACLE 420』ほどあります。

 

ALL IN ONE コンサイスと第4版の違い

音速チャージと厚さの比較

 

音速チャージと比べて一回り大きいです。

 

 

 

先述のように「携帯性」を重視したことでこのサイズになりましたが、これは「速読英単語シリーズ」と同じ理由です。

 

「ALL IN ONE コンプリート」の内容

 

ALL IN ONE コンプリート』は、「ALL IN ONE コンサイス」に「各例文のより詳細で体系的な文法・語法説明」+「チャプターごとの確認テスト」+「英語学習に関するコラム」が含まれた版です。

 

 

こちらは2026年に発売予定です。

 

 

 

つまり、ALL IN ONE 第5版は「コンサイス」と「コンプリート」の2つに分かれた形になっています。

 

 

 

そのため、コンサイスに文法・語法解説が載っていないのは、そのタイトル通り「concise(簡潔版な)」だからです。

 

 

 

ただ、これも「最初からコンプリートだけ出せ!」と「別にこれで十分」などの賛否両論が出ると思います。

 

 

しかし、いずれにせよ英語学習において役立つ書籍であることは間違いないので、自分のレベルや好みに合った形態を選ぶのが良いと思います。

 

 

まとめ

 

第4版と比べ、例文の数や音声が短縮されて学習しやすくなりました。

 

 

全て新例文なので、第4版を持っている人でも、別の例文で同レベルの語彙・文法を学ぶことができます。

 

 

 

ただ、あくまで「簡潔版」であるため、文法・語法解説まで欲しかった人には物足りないと思います。

 

 

現状、コンプリート発売まで時間があるため、これから勉強する方は第4版を買い、その後にコンサイスを買うのも1つの手だと思います。

 

 

 

 

ALL IN ONEシリーズや勉強法などは別にまとめているので、こちらの記事と合わせてご覧ください。