【例文で学ぶ】ALLを主語にする文法「All 主語 動詞 is」の使い方を完全攻略

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主語ALL の意味と使い方

 

主語にAllを入れる文法(All S do is)があります。

 

 

その中で、おそらく世界で一番有名なのがこの文です。

 

例文

All I want for Christmas is you.

 

→私がクリスマスに欲しいのはあなただけ。

 

マライア・キャリーの曲名としても有名であり、映画『ラブ・アクチュアリー』の有名シーンにも、そのままのセリフが登場します。

 

 

 

文法的には、Allを主語にして強調させている関係代名詞入りの文です。

 

 

元の主語は「All that I want for Christmas」の形ですが、関係代名詞の that はよく省略されます。

 

 

そこから、

I want for Christmas(私がクリスマスに欲しい)→ (that)All(全てのものは)

is you(あなたです)

となりますが、この all には「だけ(only)」のニュアンスが含まれています

 

よって、「あなただけ」の意味が生まれます。

 

「~することだけ」と言いたい場合

 

後ろに動詞を続けて「~することだけ」と言いたい場合は、「All ~ do is 動詞」の形になります。

 

例文

All I can do is wait here.

 

→私ができるのはここで待つことだけです。

 

 

本来は「All ~ do is to 動詞」の形が正しいのですが、「to」は会話ではよく省略されます。

 

 

この文法はALL節ALL構文とも呼ばれていますが、手元の文法書を数冊見ても決まった言い方はありません

 

文章構造は主語の what と同じ

 

構造的には What を主語にした、

 

What I need is a good rest.(私に必要なものは十分な休息です)」

 

と同じです。

 

 

ただし、what には「だけ」の意味はありません

 

「だけ」のニュアンスを含めたい場合は「All」を使います。

 

 

主語All の種類と使い分け

 

名詞と動詞の文章構造の違いにもう少し詳しく踏み込んでみます。

 

 

 

まずは名詞の場合。

 

例文

All I want is some advice.

 

これは「I want some advice.(私はアドバイスが欲しい)」が強調された文章です。

 

 

欲しいのは「アドバイス(という名詞)だけ」なので、「All ~ is 名詞」の形になります。

 

 

「All I want for Christmas is you.」も同様で、欲しいのは「あなた(という代名詞)だけ」なので、「All ~ is you」の形です。

 

 

 

次は動詞バージョンを見てみます。

 

例文

All I want to do is go to bed.

 

→私がしたいのは寝ることだけです。

 

これは「I want to go to bed.」が強調された形です。

 

 

したいのは「go to bed(寝に行くこと(という動詞)だけ」なので、「All ~ do is 動詞」の形になります。

 

注意点は「do」が入るかどうか

 

注意点は、動詞の場合は「All I want to do」と do が入ることです。

 

 

これは「All you have to do is 動詞(あなたは~するだけでいい)」と同じで、決まった言い方になっています。

 

 

 

または、「do is go」のように「動詞 is 動詞」と対称になっていると考えると、文章を作りやすいかもしれません。

 

 

後半の to不定詞の to は省略されているため、「to do is to do」と考えても同じです。

 

進行形の場合も同じ構造

 

その対称化は進行形の場合も同じです。

 

例文

All I'm doing is watching anime.

 

→今私がしているのはアニメを見ることだけです。

 

これも doing と watching が対応しています。

 

「All 主語 動詞 is」にthat節が続く場合

 

例文

All I know is that I know nothing.

 

→私に分かっていることはただ、自分が何も知らないということだけです。

 

(引用:ENGLISH EX p152)

このように、that節が続く場合もあります。

 

「All I’m saying is + 文」の意味

 

他にも、よく使われるフレーズに「All I’m saying is + 文」があります。

 

例文

All I'm saying is it happens.

 

→よくあることだと言っているだけです。

 

→私が言いたいのは、よくあることだということです。

 

 

これは「I'm saying + that節(私が言いたいのは~です)」が「All I’m saying is + that節(私が言いたいのは~というだけです)」の形で強調されていると考えると分かりやすいと思います。

 

オール・ユー・ニード・イズ・キル の意味と文法

 

トム・クルーズ主演映画に『オール・ユー・ニード・イズ・キル(All you need is kill)』というものがあります。

 

 

トム・クルーズこと主人公ウィリアム・ケイジの役目は、ループしながらエイリアンの親玉を倒すことにあります。

 

 

よって、ストーリーと照らし合わせるなら、「あなたに必要なのは殺すことだけです」というニュアンスになり、日本語では「殺しこそが任務」と訳されているようです。

 

 

ただし、この kill の用法については色々言われています

 

 

先述の使い分けの例に当てはめると、文法的には名詞の kill です。

 

 

もし kill を動詞で使うなら「All you need to do is kill」になります。

 

何故なら、is の後ろに動詞を置く場合、「do is kill」の形にならなければいけません。

 

問題点は名詞「kill」の意味

 

そして、最大の問題点は、単数形の名詞「kill」の意味は「(狩りの)獲物」な所です。

 

 

All you need is kill は動詞の kill を名詞化させて使われていると思われますが、どちらかというと冠詞のある「the kill」が「殺すこと / 獲物をしとめること」になります。

 

 

 

その「the kill」を使った表現には「move in for the kill(とどめを刺しにかかる)」があります。

 

「the kill(殺すこと)」+「for(のために)」+「move in(動く / 襲い掛かる)」=「とどめを刺しにかかる」というイメージです。

 

 

 

ただし、ネイティブの話を聞くと「All you need is kill.」でも意味は分かるようです。

 

もしかしたら日本語の文の中にカタカナ英語が入っている感覚に近いかもしれません。

 

ややこしくなった理由と全く異なる英題

 

では、何故この映画のタイトルがこのようなヤヤコシイことになるのかというと、「All you need is kill」は日本原作の小説かつ邦題だからです。

 

と言ってしまえばお仕舞です。

 

 

英題は「Edge of Tomorrow」で全く異なり、日本語訳は「明日の境目」になっています。

 

ビートルズの「All you need is love」の意味と文法

 

主語「All」で有名なのが、ビートルズの「All you need is love」という曲です。

 

意味は「必要なものは愛だけ」になります。

 

 

 

need の後ろには名詞が置かれるので、「need is love」となり、こちらの love はきちんと名詞です。

 

 

日本語では「愛こそはすべて」と訳されています。

 

All you have to do is の意味

 

All you have to do is ~」というお決まりの言い方があります。

 

これも上記の文法の仲間です。

 

 

意味は「あなたは~するだけでいい(あなたがしなければならないのは~だけ)」です。

 

 

例文

All you have to do is wait here.

 

→あなたはここで待つだけでいいです。

 

フルだと「All that you have to do is to wait here.」になりますが、that と to は通常省略されます。

 

 

そして、主語All は「だけ」のニュアンスを持つため、「待つだけ」となります。

 

 

 

また、カジュアルな会話では「All you gatta do is ~」の形になることもあります。

 

主語All の例文

 

All I want is some advice.

 

→私が欲しいのはアドバイスだけです。

 

 

All you need to do is focus on improving yourself.

 

→あなたに必要なことは自分自身の上達(自分自身を高めること)に集中することだけだ。

 

 

All I want to do is see her again.

 

→私がしたいの(私の望み)は彼女にまた会うことだけです。

 

 

All I'm doing is clarifying a particular problem.

 

→私がしているのは特定の問題を明確にすることだけです。

 

 

All I'm saying is different roles have different responsibilities.

 

→私が言っているのは役割が異なれば責任も異なるということだけです。

 

 

All you have to do is press the button.

 

→あなたはそのボタンを押すだけでいいです。

 

 

All you have to do is copy this document.

 

→この書類をコピーするだけでいいですよ。

 

 

All you have to do is admit what you did.

 

→あなたは自分がしたことを認めるだけでいい。

 

 

All you have to do is fill in the blanks below.

 

→以下の空欄部分にご記入いただくだけで結構です。

 

(引用:DUO3.0)

 

映画『ミッション:インポッシブル/ローグ・ネイション』の例文

 

ルーサーがウィリアム・ブラントにこう言います。

 

All I know about you is that you choose to work for hunley.

 

お前はハンリー長官の部下だ

 

直訳だと「私があなたについて知っていることは、あなたはハンリーのために働くことを選んだということだけです」になります。

 

 

 

それに対し、ウィリアム・ブラントはこう返します。

 

Yeah. All I know about you is you choose to resign.

 

君はそれを拒否し辞職

 

直訳だと「私があなたについて知っていることは、あなたは辞職を選んだということだけです」になります。

 

 

 

どちらのセリフも that節が続いた形になっています。

 

そして、1つ目のセリフは that が省略されていないパターンです。

 

 

使い方のまとめ

 

・後ろに名詞を置く場合は「All 主語 動詞 is +名詞」の形

 

・例「All that I want for Christmas is you.」

 

 

・後ろに動詞を置く場合は「All 主語 動詞 is +動詞」の形

 

・例「All I can do is wait here.」

 

・文法的には「is to wait」だが、「to」は省略されがち

 

 

・「All 主語 動詞 is +that節」にもなる

 

・例「All I know is that I know nothing.」

 

・that は省略されることも多い

 

 

 

・「All you have to do is +動詞」の形で「(あなたは)~するだけでいいです」もよく使われる

 

・例「All you have to do is wait here.」

 

 

・「All」には「だけ」のニュアンスが含まれている